恋、... side 次男 ページ38
最近、俺はおかしい。
Aを見ると心臓が痛く、苦しくなる。
Aの声を聞くと、ドキドキと心臓がうるさい。
彼女を見ない時は、何をしてるのか、今どこにいるのか、そればかり考えてしまう。
弟たちがAと親しげに話している姿を見ると、胸の辺りがモヤモヤして。
Aが、誰かに笑いかけるのが気に入らなくて。
大切な弟たち相手に、苛立つ。
それも、Aが関わっている時だけ。
なんでこんな気持ちになるんだ?
思わずおそ松兄さんに相談してしまった。
すると兄さんは
“そんなのお前…Aが弟たち以上に大事な存在になったってことだろ?”
呆れたようにため息をこぼしながら告げた兄貴の言葉を思い出す。
「…はぁ…」
『どうかしたんですか?カラ松さん』
「っ、い、いや!なんでもないんだっ」
いかんいかん。
Aの隣でため息なんて…。
『…私、何かしましたか?』
「え、?」
俺を見つめていたAは、眉を下げた後俯いてしまう。
『最近、カラ松さん…どこかイライラしてたり、上の空だったりするので…』
俺の態度に気づいていた…?
『私、カラ松さんに嫌な思いさせてたりしたんじゃ…』
「ち、違うッ!!!」
『……』
咄嗟に口から出た言葉は、Aの視線を再び俺へと向けさせた。
帰り道を歩いていた足はいつの間にか止まって、見つめ合う俺たち。
綺麗な深緑色の瞳が、薄い涙の膜で覆われて、ユラユラ揺れている。
違うんだ。
俺は、お前にそんな顔をさせたいわけじゃない。
この、溢れんばかりの……好きという気持ちを、抑えきれなくなっているだけなんだ。
そうだ、俺は。
こんなにイライラして、モヤモヤして、ドキドキする理由がわかった。
弟より、大事な存在。
俺は、Aが好きだ。
好きなんだ。
女として、好き。
守りたくて、そばにいて欲しくて、俺だけを見ていて欲しくて仕方がない。
ああ、これが、人を愛する気持ちなんだ。
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リビリンス(プロフ) - カラ松さんがイケメン過ぎてヤバいです!十四松が、大切な人のために戦っているところも、すごくよかったです!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2016年4月17日 23時) (レス) id: e6133c400a (このIDを非表示/違反報告)
姫凛 - 純粋なカラ松はカッコいいです!この六つ子にとって夢主ちゃんとはどんな存在なんでしょうか!!!続きが気になります!更新頑張ってください! (2016年4月4日 19時) (レス) id: f294dfc1f5 (このIDを非表示/違反報告)
姫凛 - どうも!姫凛と申します!めっちゃいい作品ですね!大事な人のために戦う六つ子カッコ良すぎです!更新頑張ってください! (2016年3月21日 21時) (レス) id: 0b85f5aea9 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵 - とっても面白いです!更新頑張ってください! (2016年3月14日 22時) (レス) id: 9fbf0fb0cc (このIDを非表示/違反報告)
ルミ(プロフ) - めっちゃ面白いですー頑張ってくださいo(`^´*) (2016年3月10日 14時) (携帯から) (レス) id: 0f719a32cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柴央桜 | 作成日時:2016年1月26日 17時