おかえりなさい。【KN】 2014.9 (ページ24)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:897,902 hit

日々は流れてページ24

＋＋＋

それからは、とても穏やかな毎日だった。

仕事は相変わらず忙しいけれど、静かに和也の帰りを待つ毎日。

和也からの生存報告メッセージは最終日まで続いた。

ほとんど一言だけど、その端々には、向こうでの５人の仕事を楽しんでいるのが何となく伝わって来る。
体調が悪そうな様子は伺えず、心配の必要はなさそうだ。

５人だけでそんなに長い時間を過ごすのは久しぶり…って、言っていた。

よかったね。
充実した様子に、私もなんだか嬉しくなる。

だからといって、特にメッセージが長くなったり頻繁になったりすることもなく、結局はいつもどおりの私たち。
でも、そんな淡々としたメッセージのやりとりが、いつも以上に楽しかった。

電話も最初にタイミングを逃した後は、ずっとお互いにかけないままでいる。

あれだけ、和也の声が聞きたい…でも聞いたら会いたくなるかも…なんてスマホを前に悩んでいたのが嘘のように、今はそこまでかけようと思わない。

もちろん、和也の声が聞きたい…と、思う気持ちは変わらないんだけど…

でも、不思議なことに、なぜだろう、わざわざ電話で声を聞きたいとは思わなくなった。

その代わり…

声を聞くのは、日本に帰ってきて、直接和也の顔を見て話をする時だと思うようになった。

話したいことが、たくさんある。

うん。

帰って来るのを楽しみにしよう。

そして…
日々は流れて行く――。

＋＋＋