緊張 ページ16
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そして…翌日。
いよいよライブ二日目…最終日。
私がパブリックビューイングで和也たちに会える日だ。
昨日以上にドキドキ緊張？興奮？してる私がいて、もう笑うしかない。
一体何に緊張しているのか…
和也にシンクロしているのか、自分がライブ生中継を見ることになのか、もう全くわからない。
食欲があまりないけど、形だけ昼食を兼ねた朝食を取った。
ドキドキしたまま歯を磨き、顔を洗い、出かける準備をする。
せっかくだから、ちょっとだけオシャレしようと思い立ち、髪を束ねるシュシュはお気に入りのラメが入ったイエローコットン、そして、お気に入りのワンピース。
いつもより、ちょっとだけメークも丁寧にしてみる。
靴も、いつもより、ちょっとだけヒールの高いお気に入りのサンダル。
ふふ…
実際に和也たちと会うわけでもないのに、
私、何やってるんだろ…
鏡の中でウキウキと舞い上がっている自分に微笑んだ。
バッグはお気に入りの黄色のトート。
お財布とチケットを確認する。ペンライトも忘れずに。
あ…と思いついて、ドレッサーの引き出しに大事に仕舞ってあった小さな小箱を開ける。
中からイエロートパーズとクリスタルが揺れる天然石のブレスレットを取り出した。
めったに一緒に外を歩けない和也と見つけた、小さなお店のシンプルなブレスレット。
ブランド品でも何10万円もするようなものでもなかったけど、普通のOLが衝動買いするにはちょっとお高くて。
“へーAこーいうの好きなんだ？”
“うん。可愛いよね”
そんなサラリと流れた些細な会話を、まさか和也が憶えてくれているなんて、思ってもいなかったのに…
後日“ほら、これやるよ”と、素っ気なく顔をそむけて、でも耳を真っ赤にしてプレゼントしてくれた、私の大切な宝物だ。
あとは…
テーブルに置いているスマホを手に取った。
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作者名：kico
| 作成日時：2014年9月28日 15時
