Scene９ バックヤード k ページ39
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ドームに着いたのは予定より早くて、Jとの最終チェックも無事終了。
こっちでのコンサート初日は超満員で大盛況でさ。
弾けるツアーだからね。
オレらもめっちゃ弾けて楽しんで。
で、公演が終わってドームからハケる前に。
オレは1人マネージャーに確認していた関係者用個室が並ぶドームのバックヤードへと向かった。
そこは地元のローカルメディア各社の控室にもなっていて。
マネージャーの話じゃ、今日はお偉いさん付きのその幹部が来てるはず。
扉に貼ってあるテレビ局名を確認しながら見つけたその控室。
鍵が掛かっていない扉をこっそり開けてそっと覗くと…
思った通り、中には見たことがある年配のタヌキ親父みたいな役員が偉そうにふんぞり返って誰かと話してた。
そいつの対面にいるのが、細身で少し猫背の男。
…なるほどね。
こいつか…へー…。
「つまり…事業部リーダーさん、いえ今はセンター長さん、ですかな？
君は私が提案したこちらへの人事交流は失敗したと？そう言いたいのですな？」
タヌキ親父の棘のある言い方に臆すことなく、そいつは飄々として「ええその通りです」と流してる。
「あれだけお願いしたのに失敗？解せませんなあ。
こちらにとっても必要な人材だったと聞いておりましたが？
あれだけ説明したじゃありませんか、彼女にうちの商品に手を出されて迷惑していると。だから先日イベンターさんとこちらに頭を下げて、排除するのにお力を貸してもらいたいと…」
…やっぱね。ふーん。
マネージャーと立てた仮説通りってことだよね。
「僕はそちらが依頼したイベンターの口添えもあったから義理立てしてお引き受けしただけですよ。あとは上司の指示通りに協力したまでですのでね。そちらの事情には興味がありません」
「なっ…！！」
「いやー、何でかなあ。さっきも申し上げた通り、大変残念なことですが、先方に勘付かれちゃいましたから。
あちらはうちと違って在京のキー局ですからね。気付かれて騒ぎが大きくなって、そちらやイベンターにご迷惑をお掛けする前に引いた方が良いとうちのテレビ局長が判断したんです。
これ以上は僕のような事業部リーダーやセンター長程度の肩書の人間ではなんとも…。ごめんなさいねー」
「なんだその言い草は！」
タヌキ親父が憤慨してる。
「うちの事務所を敵に廻すおつもりですかな！？」
「敵に廻すも何も、もう僕は事業部ではなく視聴者センターの人間ですから(笑)」
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kico(プロフ) - もちさん» あんな展開でしたから不安になりますよね＞＜言葉にせずに伝わることもたくさんあるんだけれど言葉にすることで初めて正しく通じることもあって…誤解や思い込みが重なりましたがちゃんと言葉にすることができてよかった^^＊もちさんありがとうございました！ (2019年9月28日 7時) (
レス) id: 890f6f329d (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - この2人はどうなってしまうのだろうか…と時々不安を感じながら、でも、きっと分かり合えると信じて読んでいました。お互い分かっているようで、やっぱり言葉として表現しないと通じないものだなと感じさせられました！ありがとうございます！ (2019年9月28日 4時) (レス) id: c96fed03c3 (このIDを非表示/違反報告)
kico(プロフ) - miさん» こんばんは^^読む専門で問題なしですよ^^＊このような妄想話を読んでくださっていることに感謝ですし、こうしてコメントまで…(嬉涙)ありがとうございます！書きたいことを好き勝手にだらだら書いていますのでmiさんの温かいお言葉が嬉しすぎて小躍りしています(//∇//) (2019年9月28日 2時) (レス) id: 890f6f329d (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - こんばんは。いつも読む専門ですみません。丁寧に物語を進めてくださることで、情景や感情の動きがとてもわかりやすいです。2人が同じ未来を描いていける想いを重ねられることが何より幸せですね。続きのお話も楽しみにしています。無理をされませんように…。 (2019年9月27日 22時) (レス) id: b388220049 (このIDを非表示/違反報告)
kico(プロフ) - 亜衣さん» 2人がこれからどんな未来を手に入れるのか^^＊だらだら好き勝手に独りよがりな妄想を晒しているだけのお恥ずかしい私ですのでとんでもない(苦笑)でも愛だけは籠めまくっていますので、ええ(エッヘン！笑)この先もまた一緒に共有して頂ければ私も幸せです(≧∇≦) (2019年9月27日 10時) (レス) id: 890f6f329d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kico
| 作成日時：2019年8月25日 6時
