周りにちゃーんと説明しておくこと。 ページ25
.
「ちなみに、その男の欲求ってやつもね、オレの場合1人でどーにだって自家発電で処理できるもんなの」
「自家発電…って…あ///」
正しく想像できたようで。
Aは真っ赤な顔で、わかりやすく固まってる。
「考えてみなさいよ。今だって何週間も会えない時あるじゃない？その間、自家発電フル稼働なんだから同じでしょ」
「フ…フル稼働…///」
さすがにね。
アナタその間ひっきりなしに、オレの逞しい妄想力でオレのカズナリくんに好き放題されちゃってんのよ…なんてことまでは、引くだろうから言わないけど。
「これからも大切なものは1つあれば十分。
今まで通り、会った時に本物でその分たっぷり充電させてもらうんで、宜しく」
「…///」
「二宮さん昔はチャラチャラしてたけど、今の彼女と付き合い始めてからこれでも彼女一筋なんだよ？だから、そこは今とそんな変わんないって」
涙で潤んだ愛しい瞳が泣きそうになって見つめてくる。
「一方的に縛り付けようとするオンナは無理。
でも、だからってオマエそれ目的の何ちゃらフレンドじゃないんだからさ。そんくらいは縛んなさいよ。Aにとって、オレは縛る価値もないどーでもいい彼氏なの？」
「…違う…そんなこと…ない」
「オレは縛るよ。オマエはオレのだもん。
どんなに遅れても必ずオレの所に来るAを待つって約束したでしょ。向こうに行くなら待ったげる。
その代わり、イケメン君よりカッコいい本物の彼氏が東京で待ってます、見合いは彼氏が許してくれませんって周りにちゃーんと説明しておくこと。あと、この機会にAもスマホにしなさいよ。どーせならアプリのテレビ電話で顔見てハナシしたいじゃん。それから…」
「ま、待って！簡単にはいかないよ！」
具体的な話に、案の定Aが曇り顔で遮ってきた。
「叔父さんは…これから歳を重ねていくばかりなの。さっきも話した通り、一度向こうに行ったら、叔父さんを置いてすぐには戻って来れないと思う…」
「言ってたね。アナタの弟を思う気持ちも、叔父さんに恩返しをしたい気持ちもよくわかりました。だから、いーよ。その事情は呑みましょうっつってんの」
「東京に戻って来れるのは…どれだけ先になるかわからないんだよ？」
「だからー、どんだけ先になったとしても、Aが戻ってくんのならオレは待つよっつってんだよ」
「…え？」
Aは大きな目をもっと大きく見開いて、ぽかんと口を開けた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3385人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：kico
| 作成日時：2019年5月30日 12時
