永瀬さん家の家庭教師

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(( 永瀬 side ))






今でも脳裏に焼き付いて離れない 。



あの日俺の名前を呼んだA 。






廉「 … 俺の 、見たことない顔してた 」



平「 … ふーん 」






自分でも状況的にまさかと思った 。


俺が吉野さんとおったから？



かっちゃんみたいな奴に
追いかけへんのか聞かれたのも


俺がAをそうさせたから？







廉「 なぁ紫耀 。

俺 … 気のせいちゃうかったら 、」







Aを追いかけへんかったのは

そこに吉野さんがいたから 。


大事な話やったし
彼女を一人にはできひんかった 。





でもずっと心臓がバクバクしてて 。

いつまでも止まらんくて 。

期待 、してしまう自分がおって 。





そんな俺を吉野さんは
「 よかったね 、」 って言うて

泣きながら笑ってくれたんや 。







廉「 … 前みたいに自惚れてええんかな 」


平「 来週受験のくせに
恋愛にうつつ抜かしてる場合なん？」





そう言って紫耀は眉間にシワを寄せる 。


いやいや 、なんでここにきて急に
そっけなくなんねん 。笑





… これで前みたいに俺の思い過ごしやったら
今度こそ死ねるわ 。





… でも 、そうとはちゃう気がしてる 。








廉「 … 受験 、やな 」








このために勉強頑張ったんや 。




どうかトップ合格できますように 。









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そうして 、

とうとう高校受験の日が やってきた ───









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