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タタタンと軽い足音と共に、少し遅れて強い風がAの通った道に吹く。
速さで言えば雷の呼吸を使う善逸や獪岳に後れを取らない程度だ。
「…蓮？」
次第にあちこちに蓮が活けられるようくり抜かれた床が見えてくる。室内でも水に浮かぶ蓮を見れるようにしてあるのか、辺り一面を澄んだ水が満たしていた。
その一角には一つだけ扉の開いたままの部屋があり、その中からは戦っているような音がしてくる。
「蟲の呼吸 蜈蚣ノ舞＿＿百足蛇腹」
「！？この声はしのぶか！？」
我も忘れ、音のする部屋に飛び込んでみれば血だらけのしのぶが天井から落下してくる直前だった。その上を見ると瞳に「弐」と刻まれた鬼がしのぶに向かって氷で出来た何かの蔓を伸ばしている。
嫌な予感のしたAは、落ちてくるしのぶを受け止めると同時に伸びてくる蔓を切り落とした。
「あれ？君ってあのお方の言ってたAとか言う鬼だよね？」
「チッ…しのぶ！大丈夫か！？返事をするのじゃ！！」
守護符のおかげで急所は外れているが、それでも失血量が多い事に変わりはなかった。
速く応急処置をしなければならない。だが目の前の鬼を放っていくと付いてきかねない。Aがその事について考えていると扉が勢いよく開き、カナヲとカナエ、錆兎が入ってきた。
「師範！！」
「しのぶ！」
「胡蝶妹！！」
「……良かった、増援が来たようじゃな。錆兎カナエカナヲ！奴の血鬼術を吸うでないぞ、妾は近くにいる隠にしのぶを預けてくる！！」
この時を待ってましたとばかりにしのぶを抱えその場を離れる。
カナエなら前に一度上弦の鬼と対峙したことがあるので、血鬼術に関しては錆兎やカナヲと連携を取れば心配いらない。そう考え一気にその一室を出た。
そしてそのまま近くにいた鴉に誘導されつつ重力に逆らった作りの無限城を駆けて行く。
「コッチ、コッチィ！！カァァァ！！」
鴉につられて辿り着いたのは数人の隊士がいる場所だった。しかしその中には愈史郎が立っている。何故と考えるよりも先に愈史郎に声を掛ける。
「愈史郎！すまぬ、急患じゃ！止血を頼む！」
「え！？蟲柱様にAさん！？」
「A様！？あ、はい分かりました。」
幸い愈史郎はすぐにしのぶの手当てをしてくれるようで、背負っていた鞄から薬類を取り出し始めた。
「そこ、お主、村田じゃったか？ここに鬼が寄りつかぬよう気を張れ！守護符と刀印護符はたんまり置いて行く！」
「え、あ、はい…」
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�桟鈬�(プロフ) - Ashleeさん» コメントありがとうございます！すみませんもう少しお待ちくださいませ💦 (2022年7月28日 9時) (
レス) id: 6e9456ced1 (このIDを非表示/違反報告)
Ashlee(プロフ) - 続きが速く見たいです (2022年4月16日 18時) (レス) @page22 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
月縹(プロフ) - ＃きのこさん» わー！ありがとうございます！気長に待って頂けたら嬉しいです(；；) (2021年10月2日 23時) (レス) id: 6e9456ced1 (このIDを非表示/違反報告)
＃きのこ - 更新頑張ってください('ω')ノ 応援しています。(≧▽≦) (2021年9月27日 21時) (レス) @page20 id: c964701d6c (このIDを非表示/違反報告)
�桟鈬�(プロフ) - 藍緋さん» ほんとうですか！？報告ありがとうございます！直しておきますね！ (2020年11月18日 7時) (レス) id: a8b4b5bef5 (このIDを非表示/違反報告)
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