伍 ページ6
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「無理無理無理だよぉ!!!」
「諦めるな善逸!!」
外から聞こえるのは善の叫び声とおじいちゃんの怒鳴り声
それから獪岳のため息が隣から聞こえる
私がここに来て1週間経つけど善が叫ばない日はない。喉が大丈夫なのか心配になるほど。善が叫べばおじいちゃんも善に怒鳴るからおじいちゃんの喉も心配なのだけど。
3人は毎日稽古があるから私が家事をすることになった。まぁ、毎食は大変だからってことで日替わりでおじいちゃんか善か獪岳が手伝ってくれるんだけど。
1週間過ごして思ったことがある。なんか私だけ楽してるのが申し訳ない!
ということで、今日の夕餉の時におじいちゃんに話します!!!
『よし!』
「何を意気込んでんだ」
今日のお手伝い当番の獪岳にそう尋ねられ、1週間過ごして思ったことと私も稽古をしたいということをおじいちゃんに伝えようと思うと話したら、
「じゃあお前は先生の弟子になるってことだろ。
そしたらおじいちゃん呼びはやめろよ。あのカスはずっとじいちゃん呼びだがな。」
と返ってきた。そういえば1週間前初めて獪岳に会った時にそんなこと言われたなと思い出す。
『うん。師匠ならいいかな』
「あ〜、いいんじゃね」
冷たいな!
「あ“?」
どうやら声に出ていたようだ!!
・
そして夜。
私藤咲A14歳。腹を括りました。
『おじいちゃん話があるんだけどいいかな。』
「どうした改まって。」
『おじいちゃん……いえ、師匠!私にも稽古をつけてください!』
……反応がない。
おじいちゃん…いや、師匠だけでなく善や獪岳からも。獪岳は知ってたから当然か。
「えっ、Aちゃん…ごめん俺人より耳いいんだけどよく聞こえなかったもっかい言って」
いや聞こえてただろ。私のすぐ隣に座ってんじゃん
『え?いや、だから、私にも稽古をつけてほしいと…』
「だめだめだめだめ!!!だめだよAちゃん!死んじゃうよぉ!」
なんで善が騒ぐのさ私は師匠に言ったのに!!
五月蝿いと軽く殴ったら静かになった。
「A…」
師匠に呼ばれてしっかりと向き合う
「鬼殺隊に入りたいのか?前にも話した通り、鬼殺隊は命懸けだ。最終選別で死ぬかもしれん。」
『分かっています。
この1週間ここで過ごして、獪岳と善が稽古をしているのをみて、私だけ何もしないままではいたくないと思ったんです。』
「お前の意思は分かった。だが条件がある。」
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作者名:榮凪 | 作成日時:2020年2月23日 23時