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肆拾伍 ページ46

『そういえば、私がここに来た時私のこと話すって言ってましたよね?』


「そうですね!聞きたいです!!」


天元さんはなんのことか分からなかったらしく、雛鶴さんが説明している。


てめぇが酔って寝てる時に話してたんだよ、と。


実際そんな言い方してないけど。



『私、未来から来た人間なんですよ。でも私が知ってる大正時代に鬼がいたって言う記録も、私が生きていた平成令和にも鬼なんていなかったんで、もしかしたら別世界から来たのかもしれないんですけどね。』


「……派手だなお前」


何も言えることないからって派手ですまそうとするの派手にやめて貰えませんかぁ!??


何故疑わないのか気になったので聞いてみれば、柱合会議で弾いたギターを初めて見たしあんな歌も初めて聞いたからだというが、それだけで普通信じられるものなのか?

ここに来てからはまだ弾いていないので、勿論だお嫁さん達はギターなんて分からない。この話が終わったあとに弾いて見てほしいと言われた。


『私、電車に轢かれてここに来たんです。学校から家に帰る途中だったんですけど、「ちょっと待って!!」はい?』

「電車とか、学校?って何?」


そっか大正ってまだないんだ


『電車は…うーん…あ、列車ってあるじゃないですか、石炭で動くやつ。あれの、電気で動く版です。学校は今で言う寺子屋ですね。』


みんな納得したようなので、話を続ける


『電車に轢かれて、死んで、気づいたら知らないところに居たんですよ。それでその時に拾ってくれたのが私の育手だったんです。

死ぬ前に持ってた持物はもっとあったんですけど、何故かギターだけ手元にありました。』


「なるほどな……前世ってことか?」


どうだろうか…人は死んだら輪廻転生すると言われているけど、そしたら産まれるところからだろうし……


『まぁ前世って言った方が楽なのかもしれないですけど…産まれるところからじゃなくて、死んだ時の姿のままこっちに来たんでちょっと違うのかもしれないですね。

何か質問あります?』


特に質問はないからギターを聞きたいと言われたので、残ってたご飯をササッと食べて準備することにした。

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作者名:榮凪 | 作成日時:2020年2月23日 23時

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