参拾参 ページ34
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「すみません、御館様。Aさんの件がまだ残っています。」
……ありがとう胡蝶さんっ!!
「……そうだったね。」
…もしかして御館様私のこと忘れてた……??
Aちゃん悲しいっ!!
「Aは別件で呼んだんだけど、報告によればAも禰豆子を庇ったそうだね。
それから、那田蜘蛛山では鬼と戦闘をせずに鬼の頸を斬ったと聞いたよ。
どうしてかな?」
どうして………
そんなの答えはひとつ。
『友達だからです。』
そう。
禰豆子ちゃんも友達。
楽弥くんも友達になった。
友達だから助ける。
友達だから守る。
友達だから苦しまないように。
友達ってそういうものじゃないの?
「……友達…?」
「鬼が友達だァ?てめぇもふざけてんのかァ?」
『ふざけてません。
私の祖母は、音楽が好きなやつはみんな友達だと言っていました。
先程傷……不死川さんが投げた私の背負っていたものがそちらの方に置いてあると思います。』
そう。私のエリザベス投げられたままだったの。
「あぁ、エリザベスか。」
『それは忘れて下さい!!!
その中に楽器が入ってます。那田蜘蛛山の鬼とはそれを使って仲良くなりました。お互い音楽が好きだったので。』
「そうか。」
御館様に開けてもいいかと聞かれたので大丈夫だと答えた。
「ありがとう。小芭内、開けてくれるかい?」
「御意。」
えぇ……蛇さんが触るのぉ?まあいいけどさぁ……
「なんだこれは。」
『ギターという外国の楽器です。
弦が張ってあるでしょ?それを弾くと音がなります。』
「なるほど。A、一曲弾いてみてくれないかい?」
一曲!?
『えっ、あっ、いいですけど…縄を……』
と言ったら、胡蝶さんが解いてくれたのでお礼を言って、蛇さんの方に向かい、ギターを受け取る。
一曲か……
えっ、この雰囲気で引くの?
何を弾こうかと考えながらチューニングをする。
鬼殺隊……鬼………鬼滅の刃……
うん、あれにしよう。
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作者名:榮凪 | 作成日時:2020年2月23日 23時