弐 ページ3
・
持ち物を確認したら何故かギターだけ。
確かに死ぬ前にギターは持ってたけどリュックとかも持ってたのにそれらがない。
とりあえず声をかけてみることにした。
あ、あのお爺さん優しそう…
『あの、すみません、少しお聞きしたいことが…』
お爺さんと向き合って気づいた
右足が義足だ
でもやっぱり時代に合わない。
「何じゃ」
『あ、えっと、ここがどこなのかと今…何時代ですか?』
「は?」
やらかした
そりゃいきなり何時代ですかなんて聞く方がおかしいだろ
もっと順序ってもんがあるし何時代ですかなんて
「大正じゃ。何じゃお主、見ない服じゃの。異国のものか?」
『たい、しょう………』
大正…大正?
ああ、大正。それなら周りの人の格好にも納得がいく
わけないだろなんだよ大正って!!
ぐぅぅう………
『うっ………』
恥ずかしすぎるだろ空気読めよ私の腹
そうだった……今日お財布もおやつも忘れてお昼以降何も食べてないんだった
「それ、近くの甘味処にでも入って話そうじゃないか。
何やら訳ありなんじゃろ?」
『あ、いやでも、お金もってないので…』
「そんなん気にするな。
腹を空かせた
え、めっちゃええ人やん。
『あ…じゃあ……お言葉に甘えて…すみません』
・
感想。
何あれめっちゃ美味いんだけど。
和菓子を奢ってくれたお爺さんは桑島慈悟郎さんと言うらしい。
なんのこの人、いい人すぎる。
私の信じられないような話、死んだと思ったのに目が覚めたらここにいましたって言うのを信じてくれて
帰る家がないならうちに来なさいって。
いい人すぎないか?
大丈夫?オレオレ詐欺に合わない?
あ、大正にオレオレ詐欺なんてないか。
ということで、おじいちゃんのおうちに向かっています。
あ、おじいちゃん呼びなのは、桑島さんって言ったらおじいちゃんって言ってくれって。
孫ができたみたいで嬉しいんだって。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
大正コソコソ噂話
桑島さんがAの話を信じたのは服装と持っていたギターが見慣れないものだったからだそうですよ。
410人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:榮凪 | 作成日時:2020年2月23日 23時