拾玖 ページ20
「おい女」
「Aちゃんだ伊之助。」
「A子」
『Aね。何、伊之助。』
そういえば私が善から聞いただけでお互いに自己紹介はしてなかったか…
というか善が訂正したそばから間違えんな。
「お前が背負ってる箱なんだ?鬼でも入ってんのか?」
『鬼?いや、入ってないけど。』
なんで鬼?
「鬼で思い出した…
なぁ炭治郎、鬼を連れてるのはどういうことなんだ?」
「善逸…分かってて庇ってくれてたのか…
善逸はほんとにいい奴だな。ありがとう。」
鬼を連れてる?
『善きもい。』
炭治郎にいい奴って言われて照れてんのかなんなのか……
「Aちゃん辛辣!!!でもそんな所も好き!!!」
うわぁ……
「俺は鼻が利くんだ。善逸が優しいのも強いのも最初から分かってたよ。」
「いや強くはねぇよ。ふざけんなよ」
強いじゃん。少なくとも私よりは。
「お前が正一くん連れてくの邪魔したのは許してねぇよ」
正一くん?誰だ……てか眠い……いつまで喋ってんだろ……
炭治郎と善が話していると炭治郎が背負ってた箱がカタカタいった。
まぁ勿論善は騒ぎ出す。今夜中……うるさい……
「ま、ままま守って!伊之助でもAちゃんでもいいからぁ!!」
善が騒いでる横で箱から女の子が出てきた。
えっ、かわいい……
炭治郎が女の子の名前を呼ぶと、だんだんおっきくなって…おっきくなれんのか……いや美人。かわいいな。禰豆子ちゃん。
「禰豆子は俺の…」
「炭治郎…お前……」
えっなになに?善なんか電気発してない?ぱちぱちしてる。
「いいご身分だな……!!!」
「えっ?」
『は?』
「こんな可愛い女の子連れてたのか…こんな可愛い女の子連れて毎日うきうきうきうき旅してたんだな………
俺の流した血を返せよ!!!」
『善、既に流れた血は神でも戻せないよ。
禰豆子ちゃんって言うのー?可愛いねぇ』
騒いでる善はほっといて禰豆子ちゃんと遊ぶことにした!眠気なんて吹っ飛んでったさ!!
「鬼殺隊はなぁ!お遊び気分で入るところじゃねぇ!!」
『別に炭治郎も遊び半分で入ったわけじゃないと思うけ「ちょっとAちゃん黙ってて!!」……禰豆子ちゃん遊ぼっか!!』
「お前のような奴は粛清だよ即!粛!清!!
鬼殺隊を…舐めるんじゃねぇぇ!!!!」
『うるさいねぇ禰豆子ちゃん…』
善は夜明けまで叫んでた。全く迷惑すぎる………
伊之助は知らないうちに寝てた。
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作者名:榮凪 | 作成日時:2020年2月23日 23時