君との出会いを奇跡にしたいから 2

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『行かないけど』

「え！なんでだよ！せっかくくれたのによ！」

「そうよ。どうせあんた行く人もいないんでしょ？」

『いますー』


パッと遊園地の券を奪って鞄に押し込んだ。


「分かった！じゃあ4人、いや 5人で行こうぜ！そうだ！それが名案だな！」

『まあ、5人なら紫耀も喜ぶだろうしいいけど』

「よっしゃ！決まり！俺がみんなに連絡すっから、Aは家で寝てな！」


なんかつくづく馬鹿でなにが言いたいのかわからないけど

面倒臭いことは全部やってくれるみたいだからいっか。


「んじゃ、俺帰ります！券、本当あざっした！Aまた明日な！」

『はいはい』


お母さんとふたりで四六時中元気な優太を見送った。

あの人って本当にスーパーの前で抱き締めてきた人と同一人物？


部屋に入って制服のままベッドへ倒れ込む。

制服がシワになるってお母さんに怒られるけど、結構この瞬間が好きだったりする。

薄暗くなってきた部屋。窓から入ってくる秋の風でカーテンが膨らんだ。


5人で遊園地。水口さんも来るんだよね‥

あー 考えない考えない。

そんな時、単発に携帯が鳴って通知を示した。


優太：今週の日曜！みんなで遊園地な！

紫耀：なんで？急すぎん？

優太：行くんだ！！！


いつも優太の誘いは急で、強引。まあもうみんなも慣れただろうけど。


じんくん：楽しみにしてる


じんくんからの通知に目を通したら、その日はいつの間にか眠っていた。

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