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「じん?」


優太の言葉にハッとして、

目を開けたらそこには眉間にしわを寄せているじんくんがいた。


『じんくん』

「ごめん、忘れ物して。取ったらすぐ帰るから」

「じん!ごめん、違うんだ!」


じんくんは私たちを
責めることも、問いただすこともしないで

淡々と忘れ物を持って部屋を出て行った。


「じん!」


慌てて自分の鞄を持ってじんくんのあとを追う優太。

私はそんなふたりを目で追うことすら出来なくて

ただぼーっと何処とも言えない何処かを眺めていた。

" Aがそんなこと言うなんて思わなかったよ。でも、うん。嬉しい。"

この言葉を思い出して自分を憎んだ。

何やってんだ、私の馬鹿‥!


階段を駆け下りる私にお母さんが何事!?って

慌ててたけどそんなのはどうだっていい。


部屋着のまま暗くなって街灯が照らす道を必死に走った。


『じんくん!』

「A?」

「じん、ごめん。俺は帰るから」


優太が私の横を無言で通り過ぎて行く。

だけど今は息を切らした私を見て苦しそう笑うじんくんから目が離せない。


『じんくん、ごめんね』

「走ってきたの?駄目じゃん。体調悪いのに」

『聞いて、じんくん‥っ』

「A。俺らやっぱり別れよ」

『違うのっ‥話聞いてよ』

「岸くんから聞いたよ。岸くんが勝手にしようとしたって。でもそうじゃないんだ。俺はやっぱりAには幸せになってもらいたいから」

『じんくん‥』

「だから、これでいいんだよ。短かったけど初めての彼女がAで俺は幸せだった。ありがとう。」


小さくなって行くじんくんの背中が涙で滲んでいく。

人生で初めての彼氏は、真っ直ぐに私だけの幸せを思ってくれる人だった。

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みずき(プロフ) - みょん氏さん» すみません!個別で結構です( ; ; )嬉しいです、ありがとうございます! (2019年9月22日 0時) (レス) id: 8a2a6974ea (このIDを非表示/違反報告)
みょん氏(プロフ) - みずきさん» そうですよね‥わたし的に選択制も視野にいれてはいたのですが、このお話は最後まで一応シナリオが決まっていまして、ですのでもしじんくんオチを書くのであれば選択制ではなく個別に書いても宜しいでしょうか。本当にごめんなさい (2019年9月22日 0時) (レス) id: 3e1e1a76ac (このIDを非表示/違反報告)
みょん氏(プロフ) - さささん» そう言って頂けて本当に安心しました!感謝してもしきれません。暖かいコメントありがとうございました! (2019年9月22日 0時) (レス) id: 3e1e1a76ac (このIDを非表示/違反報告)
みょん氏(プロフ) - きゅんさん» 本当にいつもコメントありがとうございます!きゅんさんのおかげで頑張れています、これからもよろしくお願いします! (2019年9月22日 0時) (レス) id: 3e1e1a76ac (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - 一気に読ませていただきました…個人的にはじんくん落ちがいいのですが…( ; ; )( ; ; )( ; ; )結末選択制も視野に入れていただけるとうれしいです…!健気なじんさんにも幸せになってほしいです! (2019年9月20日 22時) (レス) id: 8a2a6974ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みょん氏 | 作成日時:2019年9月12日 20時

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