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「お邪魔します」


じんくんが家にやってきた。
優太以外の人を部屋に通すのは初めてで少し緊張する。

しかも、お父さんもお母さんも仕事でいないから余計に‥緊張するよね。


『何か飲む?』

「何言ってるの。お見舞いに来たんだから気使わなくていいから」

『うん。分かった』

「寝なさい」


ベッドをトントンと軽く叩いて寝るように促すじんくんに

体調は万全だし眠くもないけど、言われた通りベッドに入った。


「なにかして欲しいこと、ある?」

『ううん。ないよ、ありがとう』


前髪を撫でてくれるじんくんは

どこか不安気で、それを隠すように笑っていた。


「寝ながらでいいから、ちょっと話。聞いてくれる?」

『いきなりだね。いいよ。』

「今日、岸くんに言われたよ。Aの事が好きだって。Aも言われたんでしょ?」

『うん‥』

「だから、いいからね。Aのタイミングで」


何が言いたいのかなんとなく分かって、起き上がった私をじんくんは見上げた。


『馬鹿』

「え?急に?」

『そんな寂しいこと言わせてごめんね。でも私はじんくんと一緒にいるよ』

「ハハ‥Aがそんなこと言うなんて思わなかったよ。でも、うん。嬉しい。」


隣にじんくんが座って、包むように私の手を握る手に指を絡めた。

そこから自然と重なった唇。

人生で2度目のキスは、いきなりでも、不意打ちでもなく

お互いが求めあった結果だった。

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みずき(プロフ) - みょん氏さん» すみません!個別で結構です( ; ; )嬉しいです、ありがとうございます! (2019年9月22日 0時) (レス) id: 8a2a6974ea (このIDを非表示/違反報告)
みょん氏(プロフ) - みずきさん» そうですよね‥わたし的に選択制も視野にいれてはいたのですが、このお話は最後まで一応シナリオが決まっていまして、ですのでもしじんくんオチを書くのであれば選択制ではなく個別に書いても宜しいでしょうか。本当にごめんなさい (2019年9月22日 0時) (レス) id: 3e1e1a76ac (このIDを非表示/違反報告)
みょん氏(プロフ) - さささん» そう言って頂けて本当に安心しました!感謝してもしきれません。暖かいコメントありがとうございました! (2019年9月22日 0時) (レス) id: 3e1e1a76ac (このIDを非表示/違反報告)
みょん氏(プロフ) - きゅんさん» 本当にいつもコメントありがとうございます!きゅんさんのおかげで頑張れています、これからもよろしくお願いします! (2019年9月22日 0時) (レス) id: 3e1e1a76ac (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - 一気に読ませていただきました…個人的にはじんくん落ちがいいのですが…( ; ; )( ; ; )( ; ; )結末選択制も視野に入れていただけるとうれしいです…!健気なじんさんにも幸せになってほしいです! (2019年9月20日 22時) (レス) id: 8a2a6974ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みょん氏 | 作成日時:2019年9月12日 20時

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