【A3!】あの子の攻略はウルトラハードモード【摂津万里】

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いつも通りの日常。




いつも通り学校に行って

授業を受けて

友達とお昼を食べて

放課後、部活に行く友達を見送ると中庭へと向かう。




今日もいつも通りの日常･･･そう思っていた。



*********************




放課後になって私はいつも通り中庭へと向かいお花の手入れをする。
私の学校には園芸部なんてない。
でもこの中庭に咲く花たちが好きで毎日手入れをしている。


花壇に咲くパンジーやノースポールに水をあげる。
寒さが厳しい冬だけど花たちは寒さに負けず綺麗に咲いている。


お水をあげ終わったら春に向けて新しく種を植えて･･･


そんなことを考えながらパッと顔をあげると
そこにはしゃがみ込んで頬杖をつき私を見つめる一人の男子生徒。


明るい髪色に着崩した制服、左耳には3つのシルバーピアス。
少しつり目で綺麗な青色の瞳のその人はじっと私を見つめていた。


その瞳と目が合った瞬間なぜか体は固まって動けなくなる。
狼みたいな鋭い視線に耐えられなくて口を開こうとするけど声が出ない。
どうしよう･･･！



そう思ったその時



その瞳から鋭さはなくなって私に向かって微笑むその人。


「へぇー･･･あんたが噂の･･･ぇーっと･･･確か〜･･･城本サン？」


噂･･･？
私って何か噂されてるのかな･･･
でもとりあえず間違いではないし･･･


『･･･は、はぃ･･･』

私の返事を聞いた彼は細く笑うと途端にかなりの距離を詰めてきた。
思わず体が仰け反ってしまう。


『･･･っ！？』


ちちちちちちちちち、ち、近い！！！！


「俺、摂津万里
よろしくな、Aちゃん？」






これが私と万里先輩の出会いだった。

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