14 ページ16
万里先輩との約束の時間まであと1時間。
30分後くらいには家を出なきゃ！
部屋の鏡の前で何度も繰り返されるファッションショー。
クローゼットから引っ張り出された洋服たちがどんどん散らばっていく。
先輩は大人っぽいし子供っぽい恰好はできないよね･･･。
選んだのは少しゆったりとした白ニットのワンピースにドットタイツを合わせる。
ネックレスはあまり主張しすぎない繊細なデザインのものを選んで
髪の毛もハーフアップに結って髪飾りをつけて完成。
薄くお化粧をしてお気に入りの香水を軽く吹きかける。
鏡の前で一回転して準備完了！
気づけば家を出る時間が5分オーバー。
急いで忘れ物がないかチェックすると玄関へと向かう。
「あらA？どこか行くの？」
『ぁ･･･えっと･･･ちょっと出かけてくる！』
お母さんは私の身なりをつま先から頭のてっぺんまで見ると
何か察したように笑う。
「うふふふ〜〜いってらっしゃ〜い」
絶対万里先輩と会うってバレてる･･･。
お母さん絶対勘違いしてるし･･･。
私はお気に入りのボルドーカラーのパンプスを履くと
ニコニコと笑って手を振るお母さんに行ってきます、と言って家を出た。
***************************************
15分程歩くと天鵞絨駅が見えてきて私はあたりを見回しながら万里先輩を探す。
･･･いた。
駅前の柵に腰かけてスマホをいじっている。
こうして遠くから見るとやっぱり目を引くなぁ･･･。
スタイルいいし顔もかっこよくて･･･。
通りすがる女の子たちは万里先輩を見るとコソコソと話しては頬を赤く染めている。
なんで先輩はあんなにかっこいいのに彼女いないんだろう？
･･･なんて考えてる場合じゃなくて行かなきゃ！
私は先輩の元へと駆け寄る。
『万里先輩･･･！』
私が声をかけると先輩は視線をスマホから私へ。
先輩の青い瞳と目が合う。
「はよ。Aちゃん」
先輩は細く笑ってくれる。
それだけで私はとっても嬉しくて･･･
「･･･急にLIMEしてわりぃな、私服に似合ってる」
そう言って私の頭をポンと撫でてくれる。
『お待たせしちゃってごめんなさい･･･
その･･･えっと･･･あの･･･』
頑張れ！私！言うんだ！言うのよ！
「ん？」
『せ、先輩の私服も、か、かっこいいです！！』
言った後にすごく恥ずかしくて顔がすごく熱くなる。
すると先輩は笑いながら、当たり前、というと私の手を取り歩き出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 176人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆら(プロフ) - いつも更新が待ち遠しいです！ (2018年1月28日 9時) (
レス) id: 453ab0f631 (このIDを非表示/違反報告)
もずく(プロフ) - ぺんたさん» ぺんた様コメントありがとうございます。応援の言葉とても糧になります(´;ω;｀)これからも応援していただけたら嬉しいです！ (2018年1月5日 21時) (レス) id: 47c792335d (このIDを非表示/違反報告)
ぺんた(プロフ) - はじめまして。今すごくこの小説が好きで更新を楽しみにしてます！毎日1話から読んでしまうくらいすきです！笑 更新頑張ってください！！応援してます！ (2018年1月4日 18時) (レス) id: 29bb092d95 (このIDを非表示/違反報告)
もずく(プロフ) - 、様 ご指摘ありがとうございます。そして対応が遅れてしまい申し訳ありませんでした。たった今更新致しました。今後気を付けて参ります。 (2018年1月3日 1時) (レス) id: 47c792335d (このIDを非表示/違反報告)
、 - 貴方はオリフラ外す気がないんですね。違反報告しますね運営がどう対処するかは知りませんが作品消されても自業自得ですだってルールも守れない作者の作品なんて消されても当然ですから (2018年1月3日 0時) (レス) id: 002236a509 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もずく | 作成日時：2018年1月2日 19時
