構ってください降谷さん【降谷零】新作予告の為の更新

◆06.Who's Smell...？ ページ6

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ふわふわ、夢心地。

夢の中で降谷さんに会えたような気がしたのだが、目が覚めても、彼は既に家のどこにもいなかった。





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確か昨日、降谷さんが帰ってくるまで絶対起きててやる！って意気込んでたけど、途中でソファーで寝ちゃって……


でも、今ちゃんとベッドで寝ているということは、彼が運んでくれたのだろう。






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｢……また会えなかったなぁ…、｣





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せめて仕事場でもいいから、人目でいいから会いたいものだ。


さもなければ本当に、
降谷さん渇望症で死んでしまうかもしれない。






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｢…はぁ、支度するか……、｣





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今日は昼過ぎから大事な会議があって…、
その前に家の家事とかを片付けなきゃ。






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洗面所に行って、洗濯カゴ溜まった洗濯物を洗濯機の中に入れていく。







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｢あ…｣





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洗濯カゴの1番上に入っていた、ワイシャツを手に取る。


降谷さんのやつだ…、


会ってはいないけど、昨日、確かに彼がここにいたんだなぁ…、って分かって少し感動する。






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変態と言われようが関係ない。

そのワイシャツを抱き締めてみると、
ふわり、と香ったのは……、




いつもの彼の匂いじゃなかった。






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女物の香水の匂い。

しかも、かなり華やかで、甘い匂い。





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…こういうことは、珍しいことではないのだ。






彼が危ない組織に潜入していることは知っている。


目標のためならどんな危険な道でも迷いなく通る人だから、ハニートラップ的なことをしているっていうのも、…なんとなく、暗黙の了解だった。




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それについてとやかく言うこともないし、
気にしたら負けだ。



これは仕事なのだから、彼から女物の香水の匂いがしようが、いつもなら気にしないのだが………、







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私はしばらく顔すら見れてないのに…、

この香水の持ち主は、昨日降谷さんとずっと一緒にいたんだな…、って考えたら、がっくりと気落ちしてしまった。








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