◇13.余裕のない声 ページ13
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降谷side
組織の方の仕事が思ったよりも早く片付いたので、
彼女とちゃんと話をしよう、
と思って帰ってきたのだが…
家には誰もいなかった。
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降谷「…あいつ、まだ帰ってなかったのか」
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まあ…、風見と一緒らしいから、
危ない目に合ってる、とかいうことはないだろうが…
なんだか少し腑に落ちない。
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時計を見ると、もうすぐ日付を超えそうな時間だった。
仮にも付き合っている人がいる女が、その人以外の男と二人きりで、こんな時間まで飲み歩いていていいものだろうか。
相手があの、信頼のおける部下である風見だとしても、多少は腹立たしいものがあった。
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…しょうがない、気分転換にシャワーでも浴びるか…、と思った瞬間、“降谷零” として使っている携帯に着信が入った。
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降谷『はい、もしもし』
風見『あっ、すみません降谷さん…、
今どちらですか?』
降谷『…家だが?』
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こちらの携帯の番号を知っている者は少ないので、あらかた予想は付けて出ると、電話はの相は案の定風見だった。
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風見『あ…、あの実はですね、』
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“西野が、寝てしまいまして…”
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おずおずと、言いずらそうに話す風見。
俺の中で何かがプツンと切れたのを感じた。
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降谷「……分かった、今行く。場所はどこだ。」
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自分でも驚くほどに低い声が出た。
どうやら俺は、
彼女のことになると余裕がなくなるらしい。
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風見からの電話を切り、上着を手に取って足早に車に乗り込む。
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やっち(プロフ) - 甘々降谷さんありがとうございました。大好きです! (2022年5月20日 20時) (レス) @page38 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - この作品は何度も読み返してしまいます…!主人公もちょっとアレですが、主に降谷さんが悪い感じの拗れてる話大好きです!完結してからちょっと時間は経っちゃってると思うのですが、番外編や続編など、読みたい〜!って思っています! (2018年9月2日 1時) (レス) id: c9e037f993 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうと(プロフ) - はじめまして、素敵なお話ありがとうございます!正直言うと私は原作沿いの方が好きなんですけど、このお話は本当に大好きって思えるくらいでした。夢主もキャラが定まってて良かったので、甘鞠さんを追いかけたいと思い先ほどお気に入り作者登録しました(笑) (2018年6月30日 6時) (レス) id: 8103d530f2 (このIDを非表示/違反報告)
甘鞠(プロフ) - あかりさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです(´˘`*) (2018年6月17日 22時) (レス) id: 4f2a78c08e (このIDを非表示/違反報告)
甘鞠(プロフ) - マイさん» 最後まで読んでくださってありがとうございます!番外編など、なにか思いついたら書こうかなと思っているのでその時はよろしくお願いします! (2018年6月17日 22時) (レス) id: 4f2a78c08e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:甘鞠 | 作成日時:2018年5月15日 23時