【鬼滅の刃】虚空ノ月光

19.気持ちの音 ページ22

別によかったんだ。


じいちゃんが居たから。


姉の存在なんて知ってても別に会いたいとか思わなかったし迎えに来てとも思わなかった。



でもアイツがさ、姉ちゃんのこと貶した時は凄く腹が立ったよ。


会ったこともないし存在も知らなかったけどさ、




じいちゃんが褒めてたから。



きっと凄い人なんだろうと思ってたから。




姉ちゃんの話をする時のじいちゃんの音は優しかった。



会ってみたかったよ、正直。





でも比べられることは辛かった。


俺は知らない人に比べられても、その人を超えられない。



壱の型しか遣えない俺は弱い。




俺よりも、アイツの方が強い。





「お前があの人の弟かと思うと吐き気がする」





アイツはそう言った。


アイツも俺の姉を慕っていたみたいだった。



どれだけ貶しても、嘘をついていることぐらいは分かる。



兄弟子は俺の姉を知っていた。


会ったこともあったみたいだし、暫くは一緒にじいちゃんに稽古を付けてもらってたみたいだった。




羨ましかった。






何に対して羨ましかったのか、



覚えてないけど羨ましかった。









なあ、姉ちゃん。






俺の事は知ってる？













あんたの中で俺の存在は、ちゃんとある？





俺はね
























ずっと寂しかったよ

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