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「2年生になっても同じクラスがいいな〜」
『始業式ドッキドキだね、Aいなきゃやってられない』
「私も凛なしじゃ無理!友だちいないもん!」
『え、うちらもしかして陰キャ?』
そんな会話をしながら凛と学校を後にする修了式の日
今日は先生も忙しいだろうなあって
放課後に会いに行くのは遠慮した
まあ、というか久々に凛と遊べる放課後だから
先生のこと関係なしに凛を選ぶんだけどね
『あ、そうだ、Aに朗報』
「ん!なに?」
そう言ってニヤニヤしながら、後ろ向きに歩き続ける凛
こんなに勿体ぶるってことは相当な事なのかな
なんだろ、先生のこと…?
なんて脳内でどんどん想像が膨らんでいく
『伊藤先生!春から戻ってくるんだって!』
「…え、あっ、そうなんだ…嬉しいね?」
『…そんなに嬉しそうじゃないけど。』
「…嬉しいよ、伊藤先生大好きだもん」
不満げな凛の表情をまっすぐ見ることができなかった
…少しでも残念に思ってしまった自分がいることを
知られたくなくて
『松村先生いなくなるかもって思ってる?』
「…凛」
『伊藤先生戻ってきたらその代わりに松村先生いなくなるって』
伊達に1年付き合ってきたわけではないらしい
私の心を透視したかのような凛の言葉に小さく頷く
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作者名:ダイア | 作成日時:2022年11月21日 23時