スポットライト (ページ7)

今日:2 hit、昨日:50 hit、合計:362,320 hit

6 ページ7

・

｢....あ、すみません、新しいのに変えますね｣

『高橋さんだっけ』

｢はい、？｣

『もっと強く拭いていいよ、流石にくすぐったい(笑)』

森本さんの指示通り少し強めにやるけど
それでもなお、口を閉じてはいるけど笑い続けている森本さん

｢もう森本さんやりにくいのでじっとしていてください｣

身体を揺らしながら笑うから上手く拭き取ることができなくて
失礼ながらも少し強めにそう言った

私の言葉に少し大人しくなったタイミングを見計らってサッとクレンジングを終えた

『高橋さんってあだ名どんなんでしたー？』

片付けをしている合間に突然そんなことを尋ねてきた森本さん

｢んー、シンプルに下の名前で呼ばれてましたかね｣

『名字ではないの？あだ名』

｢....記憶にはないです｣

何を言いたいのかわからない森本さんをよそに急いで片付けを進めていく

鏡越しに彼の様子をうかがうと何か悩んでいる様子で

『タカ！！！！とかどう？？？？？？』

目が大きく開いたかと思えば急にそんなことを言い出した

なんのことかわからない私は未だに頭の上ははてなマークだらけ

『ニックネーム！俺らが高橋さんのこと呼ぶときの！』

｢普通に高橋呼びで大丈夫ですよ....？｣

『いや、よくない仲良くなるためには必要なことだから』

｢.....はあ、｣

仕事上での付き合いに仲良いも仲悪いもあるのか、とは思ってしまったけど
森本さんの勢いに押されてそれを受け入れてしまった

・