恋人ごっこ。-２- (ページ25)

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｢あ、北斗の幸せこぼれた、食べよっと｣

いつかの北斗の真似をしてそこら辺の空気を吸い込む

だけど北斗の匂いをたくさん吸い込んでしまって逆に恥ずかしくなってしまった

『お前１人で何してんの(笑)』

｢....うるさい｣

やっと北斗が笑った気がして嬉しくなった

｢北斗はやっぱり似合ってるね｣

『ん？』

｢吸血鬼、選んで正解だった、かっこいい｣

『....うるさ』

顔を向こうに背けてしまった北斗だけど
心なしか耳が赤くなってる、気がする.....

もしかして照れてるのかな

かっこいいなんて何回も言ったことあるし
何回も言われ慣れてるだろうに

でもそんなことをからかったら
また北斗の機嫌を損ねかねないなって思って口には出さないでいた

『A』

そんなことを考えてたら突然私の方に向き直した北斗

｢なに？｣

『写真、撮りたい』

｢この格好で？｣

『うん』

｢でも人様に見せるものじゃ、｣

『うるさい、俺にはいいの』

そう言って強引に私の腕を掴んで引き寄せた

突然縮まる距離に胸が高まりはじめる

北斗のスマホで何枚も撮った写真

嬉しいんだけど、撮りすぎじゃない？って思ったり....(笑)

なぜか私のソロショットも何枚も撮ってたし

それに“俺にはいいの”って言葉

また良くない勘違いをはじめてしまいそうになる

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