恋人ごっこ。 (ページ28)

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そのまま昼休みだったから
愛花が戻ってきてからすぐに購買にパンを買いに行った

あの後もう一度水を掛けてきた男子には謝られたし私もそこまで怒ってないんだけど
愛花は機嫌が悪いままでずっと私に抱きついたまま歩いてる

｢ねえ愛花～歩きにくいんだけど(笑)｣

『歩けてるから大丈夫でしょ！』

も～なんて言いながらパンを物色していると
自販機の前にはさっき別れたばかりの何やら見覚えのある顔

｢あ、北斗｣

『え、どこ！？』

私の声を聞くなり抱きついていた身体を離して北斗の元に向かう愛花

愛花に手を引かれて私まで北斗のところまで行く羽目になっちゃって

『A....に橘じゃん、何か用？』

『ねえ北斗くんさ、もっかいバシッと言ってやりなよ山本に』

『....山本、って誰』

『さっきAに水ぶっかけたやつ！！』

『....ああ』

｢え、や、いいから別に！さっきめちゃくちゃ謝られたし私も許してるし｣

なんだか話がややこしい方向に向かいそうで嫌だな、

なんとかして止めないと

『お、Aちゃんじゃん』

｢あ、高地くん....！｣

レジの列から高地くんが現れて
“北斗サンキュー教室戻ろうぜ～”って

....救世主だ、この状況を乗り越えるために登場したヒーローだ....

｢あ、っと、高地くん有難う今度ジュース奢るから！！｣

『あぇ？俺Aちゃんに感謝されることなんかした？』

｢うんしたした！じゃあね！北斗も！ばいばい！！｣

半ば強引に２人の背中を押して教室に戻らせた

愛花はまだ話終わってないんだけど！ってまたプリプリしてるけど

｢....愛花、話聞いて？｣

私がそう言うと何か察したように頷いてくれた

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