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「……見えないんだって、真っ暗だから」
吐息をたくさん含んだ声が、私に注がれるみたいに、丁寧に囁かれた。
「だから僕が何をしても、他のみんなには何もわからないんだよ。この言葉の意味がわかる?」
私はおそるおそる頷いた。
「じゃあ、僕がこれからすることも、了承済みだよね」
……僕がこれからすること?
もちろん、わからないよ?
私が首を横に振ろうとした瞬間、月島くんの荒い息が首筋にかかった。
『…………ふぁっ!!』
そうして、ぬるっと生暖かい舌か首を這う。
『……な、何やってるの……?』
「血の代わり」
意味かわからない。
『…………っふぅ……』
私は口を両手で抑えた。
くすぐったさから、生理的な涙とともに、変な声が喉から漏れ出す。
『も、もうやめ……限界……』
舌の感触、荒い息、後頭部の手。
全部の感触が一気に消えた。
___パチンッ!!
突然、部屋の明かりが灯り、咄嗟に目をつぶった。
『まぶ、しいい……』
「あれ、Aどうしてそんなに汗かいてんだ?」
「ほんとだ、それに顔真っ赤だべ……」
『……な、な、何でもないです!!!』
私はあたふたしながら顔の熱を冷ました。
ハッと気が付き左側を見れば、何食わぬ顔でにやにやとこちらを見る月島くんがいた。
とにかく恨めしかった。
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恋歌(プロフ) - きりんりんさん» はい!頑張ってください♪ (2017年12月20日 6時) (レス) id: 2a50b7073d (このIDを非表示/違反報告)
きりんりん(プロフ) - 恋歌さん» ツッキーーー!!たまらんですよね(ヽ´ω`)コメントありがとうございます!これからも精一杯いちゃいちゃを書けるよう、頑張ります!!笑 (2017年12月19日 23時) (レス) id: c0ce8872d7 (このIDを非表示/違反報告)
恋歌(プロフ) - ツッキー――!さいこーーー!頑張ってください♪ (2017年12月17日 17時) (レス) id: 2a50b7073d (このIDを非表示/違反報告)
きりんりん(プロフ) - 朝霧 弥海さん» ありがとうございます!!ツッキー素敵ですよね!!(*^^*)これからも更新がんばります!! (2017年11月26日 22時) (レス) id: c1ee71c743 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 弥海(プロフ) - 凄く面白かったです!やっぱツッキーいいですね(*/∀\*)続き楽しみにしてます!! (2017年11月23日 22時) (レス) id: e6a4125704 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きりんりん | 作成日時:2017年11月11日 16時