私が牛乳を飲む理由【北信介】

25パック ページ26

北side

春高も終わって普通の部活のない学校。



なんやついこの前まで練習してたのが不思議な感覚になるくらい俺は勉強に追われる。



…そういえばA、今日きとらんな。




今日は登校せなあかん日やなかったっけ。
昨日まで確か部屋探しで東京におるはずや。


北今日どうしたん?熱か?


一応LINEを送ったけど、それは3限になっても返事はこんかった。



3限が終わった休み時間。


もう一度LINEを見てみるが、既読にすらならんやった。





その時、廊下から大声で呼ばれた。


侑「北さん！！！！！」




北「なんや侑。もうちょい静かにせえや、ここ3年の教室やで。」



侑「すいません…でも、大事な用で…！！


Aさん東京で事故ったらしいんです！！！」





北「…は…？事故？？」





侑「俺のユース合宿行っとった時に仲良うなった同級生2人と一緒に駅まで行っとったら飲酒運転の車がきとってその2人庇ったみたいなんです。


…って、北さん？聞いてます？」






俺は最後の方の侑の声は耳に入らんやった。





事故？



Aが？




俺ら見送った後に？






侑「ちょっ！北さん！大丈夫ですか！？」






少し目を閉じると目眩がした。



あかん、








好きな人が傷ついたらこんな風に、



なんも考えれんのや。

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