◇143 ページ45
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「んんっ……ちょっ、と……」
Ｎ「んふふ……ん？」
唇を触れ合わせたままぐいっ…ぐいっ…と押されて、それから逃げるように後ずさった私の足がスーパーで買った物にぶつかって。
二宮の胸を押す手を掴まれながら、尚も体を後ろに逃がそうとする私を唇が追いかけてくる。
とん…と背中に壁が当たった時。
二宮の片方の手が私の腰に回されて、掴んでいた手がフッと離れると、後ろからカチャ…と何かが開く音がして。
その瞬間ふわりと背中の壁が無くなった。
「ちょっ……にのっ」
Ｎ「ん〜〜？……んふっ」
壁だと思っていたのはリビングの扉で、それを開いた手が壁を探ってスイッチを探しているのが見えて。
その間も、ずっと。
小鳥が啄むみたいに、ふにふにと柔らかい感触が自分の唇に触れていて。
くっ…と何度か強く押し付けられて、それに勝手に体が後ろに逃げてしまって。
また壁に背中が当たって。
逃げ場が無くなった私に、二宮は唇を強く押し付けてからペロリと私のそれを舐める。
二宮の胸元を押していた手でジャケットを握れば、ふふっ…と小さく息だけで笑ってるのが聞こえて。
思わず開いた視界の先、ジーッと私を観察しているみたいな目が間近に現れて。
ひゅ…と息を吸った瞬間。
待ってました…と言わんばかりに唇を覆われて二宮が入り込んできて、その感触に思わず閉じていく視界の端、カチャリと別の扉が開いたのが見えた。
押さえ付けるように腰に回されていた手に力が込められたのが伝わってきて。
私は簡単にその扉の先に追い込まれて。
ふらつく足元が何度もバランスを崩して、その度に思わず開いた視界の先。
少し細められた二宮の切なそうな瞳と、薄暗くカーテンの隙間から街の灯りが差し込む室内。
ここがどこかなんて、子供じゃないから考えなくても分かる。
差し込まれてる舌は、ゆっくり、少しずつ、私の口内と私の反応を確かめるみたいに蠢いて。
ゆっくり、ゆっくり。
少しずつ、少しずつ、私を追い上げて、堪らなくさせていく。
「ふっ……にの、み……」
Ｎ「……ん？」
たった、１音なのに。
それが二宮の声で、二宮の音で、私の口の中で鳴ったみたいなそれが堪らなくゾクゾクして。
あぁ……もう……。
そう思いながら目を瞑った私に聞こえたのは、扉の閉まる音。
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やっち(プロフ) - お互い好きだったんですか！？凄く甘々になって羨ましい〜 (2022年3月29日 22時) (
レス) @page50 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 随分前に読んでから好きで、最近ふと読みたくなってまた来ました。大好きです。 (2020年5月3日 10時) (レス) id: 2cd5a2ef25 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - ebi信号さん» コメントありがとうです^^ 電車で読まれてのですね(笑) 私もこの翔さんには可愛がられたいのでお気持ちお察しです(笑) 楽しんで頂けたようなので本当に嬉しいです。他作品へのコメもありがとうございます！^^ (2019年10月12日 0時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - はい、ダメー。電車で読んじゃダメなヤツー！じわる涙我慢してたのに『くそ可愛がって貰え』って言葉で本気でウッって声が出ちゃったよ。隣にいた大学生の不審な目！もぉーやだ。お家帰って、もっかい読みなおしますー。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: 15817c11d2 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - 夏鈴さん» 楽しんで頂けたようで嬉しいです♪ …って１日で！？それは有難いやら恥ずかしいやら…(笑) 私の想像＆妄想の世界を楽しんで頂けてホッとしています。そしてある程度のエロも欲しいよねと握手を交わせそうです(笑) (2018年8月22日 3時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
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