◇115 ページ17
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「……おはようございます」
Ｏ「お〜、おはよ〜」
「大野さん、今日の予定は…」
Ｏ「ん〜とねぇ…午前中がぁ…」
大野さんは、忙しい。
私もつられて、忙しい。
先週せっかく頑張って片付けた仕事…同じ量の書類を手にした大野さんがふにゃふにゃ笑ってる。
……最早ヘラヘラに見える。
「……なんでこんなに」
Ｏ「ごめんねぇ〜」
お陰様で、デスクを離れる余裕も無い。
だから、二宮にどういうつもりなのかを聞く余裕も、なんなら時間も無い。
「……タイミング悪い」
今朝、オフィスの入ったビルの前で見たアイツの冷たい目が、視線が。
ふっ…と思い出される度に、気が付けばキーボードを叩く指が止まってしまって。
思わずついてしまった溜息にも、今朝相葉さんが真似したアイツの言葉が思い出される。
Ｏ「ためいきすげーな」
向かい側のデスクから、両肘をついてその手に顔を乗せてほにゃほにゃ揺れてる大野さんが笑う。
今日はオフィスで仕事の予定だったのに、一体どこで何をしていたのか…。
頭の後ろの髪をぴょこっと立たせて、ほわほわふわふわさせながら顔を左右にコテンコテンしている。
Ｏ「こいわずらーい？」
んはは！と楽しそうに笑うのは、本当に勘弁して欲しくて。
ちょっと睨んで返してみたら、座っていた椅子に乗ったままバランス良くくるーんと回る。
「……子供か」
Ｏ「事務仕事、慣れた？」
「……ある程度は」
Ｏ「どんな情報、必要か分かった？」
「……なんとなく」
Ｏ「らいしゅーからおそとねー」
「……へ？」
くるーんと回った上司はピタッと綺麗に止まって。
真っ直ぐに私を見ると、またほにゃ…と笑った。
Ｏ「あたまでっかちさんは情報つめこんだほーがはえーからなー」
「……あたまでっかち」
Ｏ「これでウチの基本は分かったべ？どーいうのが必要とか知っとくほーが良いこととかさ」
「……確かに」
Ｏ「だからさ、おそとに出るよーになったらオフィスにいる時間すくねーからな？」
片方の手に顔を乗せて、顔を歪ませた大野さんは。
んふっ…と色気たっぷりに微笑んだ。
Ｏ「今より会えねーよ？」
ぽかんとしたままの私を残して、よいしょ…と椅子から腰を上げた大野さんは、オフィスから出て行った。
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やっち(プロフ) - お互い好きだったんですか！？凄く甘々になって羨ましい〜 (2022年3月29日 22時) (
レス) @page50 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 随分前に読んでから好きで、最近ふと読みたくなってまた来ました。大好きです。 (2020年5月3日 10時) (レス) id: 2cd5a2ef25 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - ebi信号さん» コメントありがとうです^^ 電車で読まれてのですね(笑) 私もこの翔さんには可愛がられたいのでお気持ちお察しです(笑) 楽しんで頂けたようなので本当に嬉しいです。他作品へのコメもありがとうございます！^^ (2019年10月12日 0時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - はい、ダメー。電車で読んじゃダメなヤツー！じわる涙我慢してたのに『くそ可愛がって貰え』って言葉で本気でウッって声が出ちゃったよ。隣にいた大学生の不審な目！もぉーやだ。お家帰って、もっかい読みなおしますー。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: 15817c11d2 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - 夏鈴さん» 楽しんで頂けたようで嬉しいです♪ …って１日で！？それは有難いやら恥ずかしいやら…(笑) 私の想像＆妄想の世界を楽しんで頂けてホッとしています。そしてある程度のエロも欲しいよねと握手を交わせそうです(笑) (2018年8月22日 3時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
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