◇114 (2017/03/18) ページ16
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週末の休みを通り抜けた月曜の出勤は、自分が思ってたよりも気持ちも足取りも重いモノで。
駅からビル街までの通りを歩いて行くスーツ姿の誰よりも私は歩くのが遅かった。
「………はぁ」
意識しないで出てしまった溜息も、ビルの間を響き渡ってるんじゃないかと思う位に大きく聞こえて。
『溜息ついてると幸せ逃げるよ』
……幻聴キタ。
そんな事を思いながら声が聞こえた方向に顔を向ければ。
キラッキラの笑顔で、さらっさらの髪を真っ黒に染め直して、まるで別人みたいな色気を纏った元上司が。
えへっ！と前と変わらぬ、首をコテンと傾げるあざとい仕草を見せながら掌をヒラヒラさせていた。
Ａ「Aちゃん、おはよ！」
「……おはようございます」
Ａ「ねぇねぇ似てた？ニノのマネ！」
「……幻聴かと思う位には」
Ａ「……まだ口きいてないの？」
口をつぐんだ私の隣、ペースを合わせて歩いてくれる相葉さんは、やっぱり相変わらず優しくて。
Ａ「そうだっ！イケメンでも紹介してあげようか？それとも合コンでもしちゃう？」
「……いや、いいです」
Ａ「そぉ？…そっかぁ、そんなにニノちゃんの事が好きなんだねぇ〜」
「……………え？」
ん？って顔をしてニコニコ微笑んでる相葉さんは、言った事も無かったはずの私の気持ちを。
普通の会話に、普通の顔してぶっ込んできてもなお、その表情はにっこにこのままで。
「な、んで…知って……」
Ａ「え、バレてないと思ってたの？気付いてないの本人だけなんじゃない？」
「……は」
Ａ「他の人の事だと鋭いのに、自分の事となるとあいつホント鈍いよねぇ〜」
「……え」
Ａ「オレだったら…Aちゃんがもうちょっと胸大きかったら放っとかないのになぁ〜」
「……朝からヒドイ」
バンバン！と強めに背中を叩かれて、反動で押し出されるように足が前に進んだ先。
相葉さんと私を見て足を止めた二宮が見えた。
「……あ」
向けられてた視線は、絶対零度はあるんじゃないか…って感じる位に冷たくて。
こえぇ…と相葉さんが小さく呟く位には、威圧感まで放っていて。
「……な、んで」
ふい…と何も見ていなかったように視線を逸らすと、ビルに吸い込まれていった。
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やっち(プロフ) - お互い好きだったんですか！？凄く甘々になって羨ましい〜 (2022年3月29日 22時) (
レス) @page50 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 随分前に読んでから好きで、最近ふと読みたくなってまた来ました。大好きです。 (2020年5月3日 10時) (レス) id: 2cd5a2ef25 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - ebi信号さん» コメントありがとうです^^ 電車で読まれてのですね(笑) 私もこの翔さんには可愛がられたいのでお気持ちお察しです(笑) 楽しんで頂けたようなので本当に嬉しいです。他作品へのコメもありがとうございます！^^ (2019年10月12日 0時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - はい、ダメー。電車で読んじゃダメなヤツー！じわる涙我慢してたのに『くそ可愛がって貰え』って言葉で本気でウッって声が出ちゃったよ。隣にいた大学生の不審な目！もぉーやだ。お家帰って、もっかい読みなおしますー。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: 15817c11d2 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - 夏鈴さん» 楽しんで頂けたようで嬉しいです♪ …って１日で！？それは有難いやら恥ずかしいやら…(笑) 私の想像＆妄想の世界を楽しんで頂けてホッとしています。そしてある程度のエロも欲しいよねと握手を交わせそうです(笑) (2018年8月22日 3時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
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