◇139 (2017/03/26) ページ41
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
Ｎ「…ったくさぁ…お前ホント勘弁してよ…いろんな奴に可愛がられ過ぎなんだよ…」
グイグイ私の手を引く二宮は、さっきの私みたいにエレベーターの「▼」ボタンをガツガツと連打して。
くっそ…と呟きながら私とは逆の方に顔をプイッ！と背けたまま、手を離す素振りは全くない。
階数表示を見上げてるその横顔を眺めながら。
相変わらず綺麗なフェイスラインだな…とか、ちょっと尖らせてるように見える上唇も可愛いな…とか。
なんだか現実味を感じない今の状況を後回しにして、私の思考は勝手に二宮に奪われていく。
「俺の」って言われたな…。
アレ、ホントかな…。
ってか、さ…。
なんだあの色気…。
なんだあの甘々な感じ…。
確かに、友達のままじゃ見れなかった一面ではあるけど…それが…あんな…あんな甘々とか…。
前に「夢」だと思ってた甘々な二宮は、現実の二宮で…こんな感じになるんだっていうのも、現実で…。
…っていうか、みんなに見られ…
あぁぁぁぁぁ〜〜〜〜……
絶っ対、酒の肴にされるなぁぁぁ……
櫻井さんにちゃんとお礼も何も言ってないまま出てきちゃったなぁ…あぁ…。
早く来い！と言わんばかりに眉間に皺を寄せて、今にも舌打ちしそうな雰囲気がプンプンで。
扉が開けばさっさと乗り込んで、今度は「閉」ボタンをガツガツ連打。
「……そんな急がなくても」
Ｎ「そりゃ、急ぐでしょ」
「……逃げたり、しないし」
Ｎ「逃がす訳ないでしょ」
ぐりん！と音でもしそうな勢いで私を見た二宮は、繋いでいた手を離すと、スッと私に伸ばしてきて。
思わず後ずさった私の体と二宮の手が、エレベーターの壁にトンッ…と触れたのは、殆ど同時だったと思う。
「……な、なに」
Ｎ「……ん？……壁ドンですけど？」
コテンと首を傾げて、くるんと両方の口元を上げて、きゅるるん…って音でも背負ってそうな顔をしながら。
少しずつ二宮の顔が近付いてくる。
Ｎ「はい、コレ持って？」
「え、は？なんで……」
ぽい…と二宮の鞄を渡されて、思わず両腕で抱えるようにしてそれを受け取ると。
ふふっ…と小さい笑いが聞こえて。
Ｎ「これだからお前は危機感が薄いって言われんの、分かってないよねぇ…ホント」
今度はガブリと噛み付かれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2189人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
やっち(プロフ) - お互い好きだったんですか！？凄く甘々になって羨ましい〜 (2022年3月29日 22時) (
レス) @page50 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 随分前に読んでから好きで、最近ふと読みたくなってまた来ました。大好きです。 (2020年5月3日 10時) (レス) id: 2cd5a2ef25 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - ebi信号さん» コメントありがとうです^^ 電車で読まれてのですね(笑) 私もこの翔さんには可愛がられたいのでお気持ちお察しです(笑) 楽しんで頂けたようなので本当に嬉しいです。他作品へのコメもありがとうございます！^^ (2019年10月12日 0時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - はい、ダメー。電車で読んじゃダメなヤツー！じわる涙我慢してたのに『くそ可愛がって貰え』って言葉で本気でウッって声が出ちゃったよ。隣にいた大学生の不審な目！もぉーやだ。お家帰って、もっかい読みなおしますー。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: 15817c11d2 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - 夏鈴さん» 楽しんで頂けたようで嬉しいです♪ …って１日で！？それは有難いやら恥ずかしいやら…(笑) 私の想像＆妄想の世界を楽しんで頂けてホッとしています。そしてある程度のエロも欲しいよねと握手を交わせそうです(笑) (2018年8月22日 3時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
