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今回の企画は『日常の非日常』というのがテーマ。
周りの空間や纏ってる洋服は日常的…むしろ安価な手に入れやすい物で揃えて。
雑誌に掲載する写真は、モデルとなる彼女たちの存在感で非日常を感じさせるような内容にしたい…というもの。
その企画の反応次第で、その後の写真集やCMにも繋がる企画になりそう…だったにも関わらず。
企画した先輩が、旦那さんの異動で遠方に行く事になり、退職してしまったのに企画だけが進行している状態で。
先輩の補佐をしていて、当人から猛烈プッシュされた私が、今回担当することになってしまった…というのが話の流れだ。
「はぁ……大丈夫かなぁ……」
今話題のチーズケーキを手土産に。
私は大きなため息をついた。
今回の撮影会場は、都内郊外にあるモデルハウス。
庭が広くて緑も多く、大きな樹には手製のブランコがゆらゆらと揺れている。
周囲に目を配っても、この企画を嗅ぎ付けてこの場所に来たと思われるような人はおらず。
敷地の入り口に立ってモデルハウスを眺めていると、数人のスタッフらしき人が室内を歩いているのがガラス越しに見えた。
玄関に向かってインターフォンを押して出版社の名前を告げると、スタッフらしき人が玄関を開けてニッコリ微笑む。
通されたのは2階の1室で、そこで顔合わせと今後の予定についての打ち合わせを行う予定だと、案内してくれた人が説明してくれた。
その方に持参したチーズケーキを渡すと、えらく喜ばれて。
ス「打ち合わせまでは時間もあるんで、撮影会場の雰囲気とか見て回ってもらって大丈夫っすよ」
「あっ…ありがとうございます」
ス「じゃあ、失礼しますね!」
ホッとしながら通された部屋に荷物を置いて、PCを立ち上げて打ち合わせの準備を一通り終わらせた後。
スタッフの言葉に甘えて、モデルハウスを見て回ることにして部屋を出た。
?「あぶねっ!!」
「っ!!」
?「……あ、どーも」
「あ…こんにちは」
部屋を出ると、ちょうど通りかかった人にぶつかりそうになった。
驚いて私を見た相手の人は、おそらく男性だろう…というどこか中性的な雰囲気があって。
キャップを被っているものの色白のスベスベな肌に、キラキラした薄い茶色の瞳。
薄い上唇と厚めの下唇がツヤツヤで、顎のホクロが印象的だ。
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やっち(プロフ) - 続きが読みたいです (2022年3月30日 6時) (レス) @page50 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - 卯奈さん» ありがとうございます!…って、わ〜(汗) そうですよねぇ…現状いつになるやらですが頑張りますね! (2018年4月9日 0時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
卯奈(プロフ) - とっても面白いです!でも次章がなくて一瞬がっかりしちゃいました。更新待ってますねー (2018年4月6日 18時) (レス) id: 2ee62e6d6e (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - のあさん» ありがとうございます!…とはいえ続きの更新がされてなくてガッカリされましたよね(汗) 現在更新中のお話が落ち着き次第カタカタしようと思っておりますゆえ、お待ち頂けるとありがたいです┏〇)) (2018年1月27日 2時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - ドキドキしてとても楽しかったです!次の更新も楽しみにしてます!!! (2018年1月26日 14時) (レス) id: aa634c2ad5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒衣 | 作成日時:2017年3月1日 0時