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俺が盛大に溜息をついた事は言うまでもなく……目の前の腹黒い幼馴染が楽しそうなのを隠しもしないでニコニコしてるのも言うまでもなく。
俺は年甲斐もなくこっ恥ずかしい話をコイツにしなけりゃいけない羽目になったワケで。
ニノに話しながらも胸が痛むのは、その痛みが現在進行形だっていう事を嫌でも知らなきゃいけないワケで。
これから独立して活動範囲も広げなきゃならなくなるニノが味方に付いてくれるっていうのは、自分の仕事もある俺としてはとても助かるワケで。
今までニノ達に話してなかったのも、オンナなんてモンに一切執着しなかった俺が、何の気の迷いかひとりのオンナに夢中になった挙句に逃げられた……なんて話、恥ずかしいっていう理由だけで。
俺を「ちょっと残念だ」と評するニノからしてみれば、そんな話くらいで恥ずかしがるんじゃないよっていうレベルだったみたいで。
体の前で両腕を組みながら、時折上になってる方の手で自分の顎を摩りながらも、俺の話を聞いてる目は真剣で。
Ｎ「……写真とかないの？」
「あぁ……ある、けど」
Ｎ「まだあるんだ」
「……笑うなよ」
何年も前の写メを後生大事に携帯に保存してる俺と、そんな俺に微笑ましいって思ってるのを隠しもしない視線を向けるニノ。
……っだぁぁぁぁ！！
こっっっ恥ずかしい！！
携帯をニノに差し出しながら、顔面がガンガンに熱くなってるのを自覚して両手で覆うようにしながら隠してる俺は。
その時ニノがどんな顔をして俺の携帯を見ていたのかなんて、知る訳もなく。
「……この人」なんて小さく呟いてるニノの言葉なんて、顔を擦りまくってる俺の耳に届くハズもなく。
こっ恥ずかしくて自分の話題から何とか逸らす術は無いモンかと、フリーズ寸前な自分の頭をフル回転させて、やっと思い出す。
「ニノ」
Ｎ「……ん？」
「俺が金のなる木以外に役立つことがあるから俺の話を出してきたんだろ？ニノが困ってる事ってなんだよ」
Ｎ「あぁ……あのね？」
まさかニノの口から、俺の同期で酒飲みでオトコみてえな中身した今現在会社で窮地に陥ってる……この翌週に退職するって話を俺にしてくる華奈の名前を聞く事になるなんて、驚きを隠せるハズもなく。
ちょっと頬をピンクにしながら華奈の名前を出したニノを、コイツ可愛いな……なんて思いながら話を聞いたんだ。
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やっち(プロフ) - 続きお願いします! (2022年3月27日 20時) (
レス) @page50 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
aap(プロフ) - このお話の世界観が大好きです。何度も何度も読み直しています。後編も楽しみに待ってます。 (2021年9月7日 11時) (レス) id: 4a13db19c7 (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - 後編楽しみに待っています (2020年7月5日 21時) (レス) id: fa0e394fce (このIDを非表示/違反報告)
虹子(プロフ) - こんにちわ。このお話の後半戦は書かれないのですか？続きがとても気になります！待ってますね！ (2019年11月11日 17時) (レス) id: 8a57abc50f (このIDを非表示/違反報告)
ゆぃ(プロフ) - こんばんは。楽しんで拝見させて頂いてます。この続きが気になるのですが、続きは書かないのですか?? (2019年11月5日 20時) (レス) id: f2d39d6227 (このIDを非表示/違反報告)
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