◆39 (2017/07/26) ページ39
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
社会人生活も２年目に入り。
雅紀も社会人になった。
……イヤイヤながら。
最初は「自分の店を持ちたい！」って張り切ってたんだけどさ、ソコはほら、俺らの弟分なシッカリ者が完全否定して。
社会の仕組みを知ってこい、そもそも店舗運営は甘くない、一般企業の物流知って学んで基礎知識を付けてこい……って雅紀を説き伏せて。
半泣きになりながら就活頑張って、目当ての会社から内定貰った時は、ニノに抱き着いて泣いてたっけ……。
ニノはニノで就活始めてんだろうけど……どの業界の、どの会社狙ってるとか全然教えてくれねえし。
ちょっと不貞腐れる俺を見てはニヤニヤしてるから、絶対ワザとだよアレは。
なんで教えてくれねえかな〜、大学時代の友人とかからアドバイス的なモンも貰えると思うんだけどなぁ……。
潤は、ニノの爺ちゃんトコの店、本気で継ごうと思ってるみたいで。
コーヒーの淹れ方だけじゃなくて料理も真剣に爺ちゃんから学ぼうとしてて。
元来真面目で真っ直ぐな性根だからか、失敗してはそんな自分に文句言っちゃってる姿を見るのは微笑ましい以外の何物でもない。
俺も２年目とはいえ大変なのは同じだから、あんまりアイツらの話を聞いてやれなかったのは今でも申し訳なく思う事もあるんだけど。
俺個人としては、近過ぎず遠過ぎず、お互いにどこか心の支えになってるみたいな関係が、どうにも心地よくて。
ガキの頃から一緒にいたのが、アイツらで良かったよな……なんて、社会に出てからも思う機会があったりする訳で。
そんな俺の性質を知り尽くしてんのか、そういう事を考えてる時に限って視界の端でニノがにやっと口元を上げてんのが見える。
「……なんだよ」
Ｎ「ん〜？」
「……だからなんだって」
Ｎ「いや？ワタシも素直じゃないけどさ、翔ちゃんだって相当素直じゃないよねぇ」
「……うるっせ」
Ｎ「んふふっ……どういたしましてぇ」
「……バーカ」
何時まで経ってもAさんは見つかんない、何度か訪れてたAさんの家だと思われる場所はいつの間にか『売家』の看板。
仕事にのめり込む様になればなる程、ひとつひとつAさんの手掛かりが自分の掌から零れ落ちてってる事に正直焦っていて。
そんな俺にも勘付いてるのか、ソファに座る俺の横にきたニノは全力で俺に体重を掛けて寄り掛かる。
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やっち(プロフ) - 続きお願いします! (2022年3月27日 20時) (
レス) @page50 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
aap(プロフ) - このお話の世界観が大好きです。何度も何度も読み直しています。後編も楽しみに待ってます。 (2021年9月7日 11時) (レス) id: 4a13db19c7 (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - 後編楽しみに待っています (2020年7月5日 21時) (レス) id: fa0e394fce (このIDを非表示/違反報告)
虹子(プロフ) - こんにちわ。このお話の後半戦は書かれないのですか？続きがとても気になります！待ってますね！ (2019年11月11日 17時) (レス) id: 8a57abc50f (このIDを非表示/違反報告)
ゆぃ(プロフ) - こんばんは。楽しんで拝見させて頂いてます。この続きが気になるのですが、続きは書かないのですか?? (2019年11月5日 20時) (レス) id: f2d39d6227 (このIDを非表示/違反報告)
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