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岡「何度も逃げ出すんだよね、俺から」
「……何度も？」
岡田くんが聞かせてくれる『お姫様』の話は、随所に彼女への愛情がチラ見えしていて。
なんだかとても微笑ましい。
岡田くん曰く、彼女の方は『親が約束したから』とか『仕方なく居てくれる』などと考えてしまっているようで。
そう考えて煮詰まっては彼から距離を置いて、追い掛けていけば簡単に捕まえさせてくれるのだ……そんな風に楽しそうに岡田くんは話していた。
「ずっと追いかけてんのね」
岡「そうだね……俺の気も知らねえで」
「随分と大事にしてんだね」
岡「そりゃそうだよ……ガキの頃から大切にしてきたんだ……アイツの最初の男はぶっ殺してやりたい位だわ」
「……え？岡田くんじゃないの？」
岡「残念ながら違うんだよねぇ……どこの男に仕込まれたんだか……」
「ちょ……顔ヤバいよ……」
岡田くんの話を聞きながら、どっかの誰かさんと似たような話だな……なんて、その時は楽天的に考えてたんだけど。
後々、その相手が俺のごく身近に居る人間で、腕っぷしじゃ敵わない位に体を鍛え上げた岡田くんを、全身全霊全力で止める羽目になるんだが。
岡「翔が入る会社さ、もしかしたら俺のダチが働いてるトコかもしんねえんだよな」
「え、そうなの？」
岡「ソイツがさ、結構面白い……というか、変わったヤツでさ、お前も気に入ると思うんだよなぁ」
「なんて人なの？」
岡「大野智っていうんだけど、頭使うのは苦手なのに、本能というかセンスというか……そういうモンだけで生きてるタイプっつうか」
「……え」
岡「どっちかって言うと人間は苦手かもしれねえな……ちゃんとやってんのかな、アイツ」
「ソレでウチの会社入れたんだとしたら、余程凄い才能あるんじゃない？」
岡「……凄いよ、アイツは」
引っ掛かる所は幾つもあったものの……岡田くんはやっぱり優しい顔をして『大野智』について語っていて。
高校時代は一緒に悪さしたりしていたとか、人を惹き付ける魅力があるのに人を寄せ付けなくて無理矢理友達になったとか。
岡田くんから聞かされる彼に、俺は俄然興味を持ったんだけど……。
岡「紹介は出来ないからな」
「…………え？」
岡「頑張って自力で仲良くなれ」
「え、なんで！！」
岡「紹介したところで、仲良くするかどうか決めるのはアイツだから」
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やっち(プロフ) - 続きお願いします! (2022年3月27日 20時) (
レス) @page50 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
aap(プロフ) - このお話の世界観が大好きです。何度も何度も読み直しています。後編も楽しみに待ってます。 (2021年9月7日 11時) (レス) id: 4a13db19c7 (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - 後編楽しみに待っています (2020年7月5日 21時) (レス) id: fa0e394fce (このIDを非表示/違反報告)
虹子(プロフ) - こんにちわ。このお話の後半戦は書かれないのですか？続きがとても気になります！待ってますね！ (2019年11月11日 17時) (レス) id: 8a57abc50f (このIDを非表示/違反報告)
ゆぃ(プロフ) - こんばんは。楽しんで拝見させて頂いてます。この続きが気になるのですが、続きは書かないのですか?? (2019年11月5日 20時) (レス) id: f2d39d6227 (このIDを非表示/違反報告)
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