◆2 ページ41
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
Ｓ「たっだいま〜！！イイ匂い〜」
今日はシェアハウスで……そう事前にお願いしていたからか、翔さんは多少巻きで仕事を終わらせて帰ってきて。
玄関を入って早々、自分の鼻に届いた甘い匂いに顔を綻ばせていた。
Ａ「翔ちゃん、おかえり〜」
Ｎ「おかえりなさい」
「翔さん、おかえり」
Ｓ「甘い匂いがするぅ〜」
案の定、両手に中身のパンパンに詰まった紙袋を下げてリビングに姿を現した翔さんの姿を見て頬を膨らます大野さんは、胡坐を掻いてゆらゆら揺れていて。
キッチンに向かって目を瞑りながら鼻をスンスン鳴らす翔さんは安定で可愛い。
Ｓ「俺、着替えてくるね」
そう言って自分の部屋に戻る翔さん……の後ろ、階段を上がっていく大野さんが見えて。
「……っ！！」
俺は、そこでやっと気が付いた。
甘い物が好きな２人向けにチョコケーキ、カズにはビターチョコでトリュフを作って。
翔さんには別の物を用意しようと思って、選んだものが……初めて作るから沢山失敗もして、成功したのは片手で足りる位……の、ボンボン。
その失敗作が、全部……無い。
気が付いた時には、もう遅い。
Ｏ「……未知なる世界へ」
Ｓ「え、え、なに？」
そんな言葉と共に、大野さんが翔さんの部屋に一緒に吸い込まれていくのが視界の端に見えて。
「カズ！俺の失敗作は！？」
Ｎ「え、知りませんけど……」
Ａ「さっきリーダーと食べたよ〜」
「……は？」
Ｎ「……え？」
ソファ辺りから聞こえてきた声に、バッ！とカズと振り向けば……赤い顔してユラユラ揺れてる相葉くんの姿がそこにあって……
Ｓ「ちょ、智く」
瞬時に状況を把握したであろうカズが、ダッシュで翔さんの部屋に辿り着いてドアを引い……たのだけれど。
ガッ！と音が鳴るばかりで、いくらドアノブを捻っても、いくらドアを引いても、その扉が開くことは無くて……
Ｎ「翔ちゃん！開けて！」
Ｓ「ん"ん"−−−−−！！」
Ｎ「……翔、ちゃん……」
翔さんの部屋から聞こえてきた、翔さんの籠った叫び声に……扉の前にいるカズが項垂れ……俺は強く目を瞑るしかなかった。
.
その数分後。
カチャリと静かに開いた扉から姿を現したのは、ヨレヨレになった翔さんで。
翔さんはそのままカズに抱き着いて肩に顔を埋め、そんな翔さんの背中をポンポンとカズが撫で……俺は包丁を握り締めた。
◆SIDE-M◆
◆Mountain's dayなbackyard �侠�←◆Valentine's Day の Nightmare な backyard
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 453人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みは(プロフ) - 久しぶりに読み返しました。何度読んでも好きです。彼らのその後もいつか読めたら嬉しいです。 (2021年9月29日 19時) (
レス) @page44 id: 75204f74be (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - ちひろさん» こちらにもコメントありがとうございます！せめて彼らの雰囲気を…と続けているので、楽しんで頂けたようで嬉しいです！こちらは折を見て更新しておりますゆえ、また足を運んで頂けたら嬉しいです♪ (2018年8月22日 2時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
ちひろ(プロフ) - はじめまして。こちらにもお邪魔させていただいてます。お山の雰囲気がとてもいいですね。大好きです。本編から続いてるであろうこの会話と雰囲気が垣間見れて嬉しかったです。 (2018年8月18日 16時) (レス) id: a315ea031c (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - pandakoさん» こんばんはです！いえいえ〜！短いお話なら更新出来るかなとコチラを選びました(笑) 忙しいのも今月で落ち着くかと思いますので、今後も楽しんで頂けるように頑張りますね！いつもありがとうです♪ (2018年8月16日 1時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - のりさん» こんばんは！お疲れ様です(*'ω'*) お久しぶりです＆お元気ですか？楽しんで頂けて良かった〜！そうそう！絶対翔さん見てますよね！私も思ってた！きっと願望じゃない(…ハズ) のりさんもお体ご自愛頂きつつアラカツ楽しみましょうね！ (2018年8月16日 1時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
