◆3 ページ17
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
Ｏ「……はぁっ……はぁっ」
ぜーぜー言いながら大野さんが２階から下りてきたのは、それから３０分位してからの事。
何があったのか……どんなお返しをされたのかは一目瞭然。
服は乱れてるわ、カツラはずれてるわ、顔も耳も真っ赤になってるわ……。
「自業自得だな」
Ａ「……翔ちゃん、やらし……」
Ｏ「……やめときゃよかった」
「だろうね」
大野さんの首筋には、くっきりハッキリ大きな歯形。
そして２階からはゲラゲラ笑う翔さんとニノの声が大音量で聞こえてくる。
両手で顔を覆ってカウンターに崩れ落ちた大野さんは、さとこの格好のまま大股開きで椅子に座ってて。
他にお客様が居ないって事だけが、この状況での救いだな……なんて思った。
Ｏ「……でも格好良かった」
Ａ「うん、何言ってんのかな？」
「……飯抜きだな」
Ｏ「えっ！？やめて！？」
ガバッと顔を上げて焦った表情を浮かべてる大野さんの椅子をくるっと回して、溜息をつきながら乱れた服を直してあげてる俺……。
まーはカツラを直してあげてるけど……間近で見ても、さとこはマジで可愛い。
コレが本当は三十路……しかもアラフォーのおじさんかと思うと、世の中不公平でしかないな……なんて思うワケ。
Ａ「それにしても、可愛いねぇ」
Ｏ「だろ〜！(ドヤ顔)」
「翔さんに勝とうなんて、大野さんには無理な話だったんじゃない？」
Ａ「どうして挑もうとすんのかねぇ」
Ｏ「……思いついちまったんだもん」
「まぁ、可愛いけど」
Ａ「うん、可愛いけど」
Ｏ「だろ！だからさぁ……驚くかな〜？喜ぶかな〜？って思ったんだよなぁ……」
「なんで『喜ぶ』なんだよ」
Ａ「確かにコレなら喜ぶかも」
結局、翔さんは店の営業が終わるまで下りて来なくて、晩飯もシェアハウスに持ってったんだけど……なんか複雑そうな顔してて。
店が終わってシェアハウスでみんなで晩酌はじめたんだけど……珍しく全員酔っぱらった。
……珍しく、ね。
目が覚めたら、全員リビングで雑魚寝しちゃってたみたいでさ。
テーブルの向こう側には、さとことニノ子に挟まれてすやすや眠る翔さんと、隣のソファには落ちかけのまー。
だからさ。
この人達の飯を作るのは、俺の役目になっちゃう……ってワケ。
喜んでくれるから、いいんだ。
◆SIDE-M◆
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 453人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みは(プロフ) - 久しぶりに読み返しました。何度読んでも好きです。彼らのその後もいつか読めたら嬉しいです。 (2021年9月29日 19時) (
レス) @page44 id: 75204f74be (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - ちひろさん» こちらにもコメントありがとうございます！せめて彼らの雰囲気を…と続けているので、楽しんで頂けたようで嬉しいです！こちらは折を見て更新しておりますゆえ、また足を運んで頂けたら嬉しいです♪ (2018年8月22日 2時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
ちひろ(プロフ) - はじめまして。こちらにもお邪魔させていただいてます。お山の雰囲気がとてもいいですね。大好きです。本編から続いてるであろうこの会話と雰囲気が垣間見れて嬉しかったです。 (2018年8月18日 16時) (レス) id: a315ea031c (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - pandakoさん» こんばんはです！いえいえ〜！短いお話なら更新出来るかなとコチラを選びました(笑) 忙しいのも今月で落ち着くかと思いますので、今後も楽しんで頂けるように頑張りますね！いつもありがとうです♪ (2018年8月16日 1時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - のりさん» こんばんは！お疲れ様です(*'ω'*) お久しぶりです＆お元気ですか？楽しんで頂けて良かった〜！そうそう！絶対翔さん見てますよね！私も思ってた！きっと願望じゃない(…ハズ) のりさんもお体ご自愛頂きつつアラカツ楽しみましょうね！ (2018年8月16日 1時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
