お世話係になった、理由。 ページ3
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
…何が、起こったのか。
向日葵の彼が、急に光った。
光ったと思ったら。消えた。
いや、消え…た…？
ソファの後ろから見えるのは…、
茶色いモフモフの、尻尾…。
何が起こったのか理解できず、紅い唇の彼に視線を移す。
おでこに手を当てて少し俯き、もう片方の手を腰に当てて「マジかよ…」という顔で目を瞑る。
彼はハッとして私を見ると、私の表情を見て苦笑いして内線を取る。
「マスター、あのさ…
うん、そうなんだ
ちょっと借りてても？
オッケーありがとう」
そう言って内線を切ると今度はスマホ。
「遅くに申し訳ない
うん、見られちゃって…
他のグループは、どうしてんの？
あぁ、そう、じゃあ…
分かった、交渉してみるよ
じゃあ、後ほど報告する」
通話を切ると私の方を向き、ドラマで見るような真剣な瞳をした。
そして。
「佐藤さん、座って？
ちょっと
大人の話をしようか？」
妖艶に片方の口元だけ上げた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「アレ、何に見えます？」
櫻井さんはモフモフの尻尾を指差した。
…犬の尻尾に見えます。
そう言うとソファの背凭れの向こうからちょこんと顔を出すソレは、何度見ても、ゴールデン的な…犬。
………犬ですね。
「でしょうね(笑)
じゃあ、聞き方を変えます
……アレ、誰だか分りますね？」
私は『信じられない』という顔でもしてしまったのだろう。
理解が早くて助かります、と櫻井さんは続けた。
「この事が漏れる訳にはいかないので
事情を知ってるマスターの店を
よく使わせて頂いていたんですが…
だから佐藤さんに見られたのは
完全にコイツの落ち度なので
驚かせて申し訳ないと
思って…は、います
貴女には秘密を守って貰いたいし
守ってくれる人だとも思ってるけど
口約束だけで信じる訳にもいかない
この店で働くだけあって人柄良いし
そういう人を消すのも忍びないし…」
…け、消す……ってウソ……？
「当たり前でしょ(笑)
こんな事が世間に洩れたら
大騒ぎになるのは
馬鹿じゃなくても分かるでしょ
だからね？
佐藤さんとは
大人の話が出来ると
僕としても嬉しいんだけど」
そう言って、綺麗に微笑んだ。
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黒衣(プロフ) - ちろりさん» はじめまして！(*^_^*) コメントありがとうございます┏○))…って、え！そんなに！？ありがとうです…(泣) ですよね！もふもふゴロゴロもきゅもきゅしたいですよね！(笑) この作品を気に入って下さって嬉しい♪いつか…他作品が落ち着いたらいつか書きますゆえ…^^; (2017年2月28日 19時) (
レス) id: c16ecda80f (このIDを非表示/違反報告)
ちろり(プロフ) - 黒衣さん、はじめまして！シリーズ何回も読んでます♪かれこれ5回目くらいかと。私も、もふもふゴロゴロもきゅもきゅしてみたい！とか、妄想が膨らんで大変です。いつかで構わないので続きが読めると嬉しいです♪素敵なお話ありがとうございます♪ (2017年2月28日 17時) (レス) id: fdc3102c04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒衣
| 作成日時：2016年2月29日 1時
