猟奇的なキスを私にして (ページ22)

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seventh drama ページ22

俺が代表戦に行って帰ってきてから次の日
Aはしばらく日本へと仕事をしに戻った
2～3週間してやっと帰ってきたAを、わざわざ空港まで迎えに行った

背の高いドイツの人の間に、少し小さめのAがニット帽を被ってチョコチョコと歩いてきた

大きいスーツケースを持ってて、それを俺が黙って持つ

A「篤人、きみはしつこいね～」

なぜかAがニコニコとしている
機嫌がいいとAは笑うけど、心から楽しそうにして笑っている

篤人「なんかいいことあったの？」

A「あった！めちゃくちゃ嬉しいことあった！」

Aはスキップをするように前を歩き、少し俺を振り返っては微笑んだ
Aが嬉しそうでよかった
どうしたんだろう、でもよかった
隣をこうして歩けるだけでも良かった

篤人「飯行こう?」

A「…うん」

Aはちょっと目を伏せてから、頬を赤くさせてにっこり笑ってから言った
いつもと違う反応に胸がドキドキして、少し触れた肩が熱い

フワフワ浮いて、足元もおぼつかないぐらい幸せ
.
.
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デュッセルドルフの行きつけの店に行くとAはいつものようにお寿司を頼む
俺もそれにならって寿司を頼んだ

Aはお寿司を食べてから、黒蜜のアイスを頼んだ。俺は普通にチョコのアイスを頼んだ
俺は何度か疑問に感じていた、Aの機嫌の良さを聞いた
けど、ちょっと悩んで俺をみてから、なんでもないと言う

んなわけねーじゃん
いつまでしら切る気なんだ?

だから酒が好きなAに酒を飲ませてみた
今日は飲まないとか言ってたくせに、好きなワインを奢ってあげれば、飲んでドンドンよく喋るようになっていく

だからAが気持ち良くなってきたぐらいに聞いた

篤人「なぁ、なんでそんな楽しそうなの？」

A「えっ、そう見える？」

篤人「Aわかりやすいから笑どうしたの？なんかあったわけ？」

A「どうしよっかな、篤人に言いにくいな～」

えへへって頬に手を添えて、Aがニコニコする。幼く見えて可愛い

篤人「言えよ笑」

俺もニヤニヤしちゃって、Aを眺める

A「あのね～」

俺は馬鹿だ
本当に馬鹿だった

A「…彼氏ができたの」

何も聞こえなくなった
全てが弾け飛んだ
Aが照れながらなにか言っているけど、わからない
頭が真っ白だ
カタカタと手が震える

嘘だ
嘘だ
嘘に決まってる

それならなぜ俺の手は震えるんだ?
なぜ俺は無理矢理笑っている?

Aは残酷に笑いかけた