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forth drama ページ19

解決方法が出なくて、悩んだまま何日も過ごして来た

ある日の取材で、たまたまAがいた
目があった瞬間に恥ずかしくなって、目をそらしてしまった
Aはむっとして、そっぽを向いてしまう
こんなことしたいわけじゃないのに…

寝ても覚めてもAのことばかりだし、もう悩むのも嫌だし。
取材後に資料を整理するAに声をかけた


篤人「A」

A「忙しいんだけど」

目も上げない
視線が合わない

「お疲れ様でーす」ってAに声をかけながら、スタッフさんが全員いなくなった
部屋には資料をまとめるAと俺だけ

Aの目の前の椅子に座って、忙しいAを眺める
でも少しも反応を示さないから、頭痛くなってきてうつむいた
もーー…わかんねぇよ

A「……内田さん?」

篤人「…」

Aが声を掛けたことも、Aが席から立ち上がったことも気づかなかった。
目の前に影ができて、ハッとして前を見上げると、目の前でAが俺の顔を覗き込んでいた


目がくらんだ
ぽてっとしたAの唇が前にあって、柔らかそうな髪からシャンプーの香りがする
黒い丸い瞳が俺を射抜くように見てて、体が動かなくなる


あなたにとって俺はきっと小さな存在だ
こんな大きな気持ち、絶対気づくはずないんだ

そう思うと、なにも知らない彼女にしたくなった

無意識にAの髪の毛に指を通して、後頭部に手を回す

A「えっ…」

小さな声にも心臓をつかまれる

好きだ。この伝えきれない思いはどこへ行くんだろう。触れ合って、気持ちが流れ込めばいいのに

逃げようと一歩下がったAを捉えるために腰を捉えて、ぐっと引き寄せた

さらに近くなった。
もう我慢できない


篤人「好きだよ…」

Aの頬が真っ赤になったのがわかる
思ったよりも自分の言葉が甘くて、馬鹿みたいな自分のセリフに脳が痺れる
ぼうっとしていく視界の中、Aの唇に触れた


柔らかい。暖かい
これ以上ないくらい幸せだ

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こいちゃん(プロフ) - 久々におじゃましたら、更新されてたので嬉しいです!続きが気になります! (2015年7月20日 14時) (レス) id: 0f3dad7032 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:がらし | 作成日時:2014年10月12日 21時

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