保健室に鍵をかけて＊＊ (ページ12)

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10*/誘い？ページ12

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「はい、どーぞ」

温かい珈琲を差し出す

今日はいつもより甘めにした

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Aは一口口に含むとフッと笑った

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「先生、優しいよね
　甘くしてくれたの？」

俺は見透かされたようで顔を背けた

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Aはクスクスと笑った

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「ねえ、先生？」

笑っていたAが口を開いた

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「先生は夏祭りに行かないの？」

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　夏祭り..？

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俺はさっきの会話を思い出した

　なんか女子生徒も言ってたなあ..

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「行かねーよ
　お前も俺を誘おうってんじゃねーよな？」

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俺がいうときょとんとした

「ふふ、先生は行かないでしょ」

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俺がなんでだよ、て聞くと
Aは妖艶な笑みを浮かべた

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「先生はここにいるんでしょ？」

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「...うん、いるよ」

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なんでわかったかは聞かなかった

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甘い珈琲を口に含む

甘さが口に広がっていく

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「お前さ、親からのって
　もう虐待じゃん
　なんで言わねーの？」

俺がいうとまたきょとんとする

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「言ったら何か変わる？」

切なく笑うA

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　変わるだろうよ、お嬢さん..

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「施設とかさ、大人が動くだろ？」

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Aは少し黙った

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「...好きなんだよね、親のこと」

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「こんなことされても？」

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Aは小さく頷く

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その姿は小さな子供を思い出させた

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「フッ、ガキか..」

笑うと少し怒って腕を軽く叩かれる

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この行為を楽しんでいる自分がいた

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俺はふと我にかえった

『可愛い生徒それ以上でもそれ以下でもなく』

その言葉を思いだしスっと立ち上がった

と同時にAもカップを置いた

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「そろそろ行こうかな
　体調も平気だし、」

また妖艶な笑みを浮かべる

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「じゃあね、先生」

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そういうとスルリとベッドから抜け
俺の前に立ちリップ音を響かせてキスをした

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そして保健室から出ていった

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どうする、もう意味不明や-ん