「好きだよ」 (ページ26)

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73話　side-mm ページ26

nb「ねえ」
突然、渡辺さんに声をかけられた。
「…なんですか」
fk「あ、敬語禁止ね」
「…なに、渡辺さん」
fk「さん付けも禁止ー」
nb「翔太、でいいから」
「…わかった。何、翔太くん」
翔太くんは私の顔をじっと見るとこう言った。
nb「…どこのパウダー使ってんの」
「…え？」
nb「だから、どこのフェイスパウダー使ってんの」
てっきり髪型似合わない、とか言われると思ってたからその質問が意外すぎて。
「…これ」
がさごそとリュックの中でコスメポーチを漁ってパウダーを翔太くんに渡す。
nb「ああ、FORTUNEか。このパウダーいいよね。自然とトーンアップしてくれるし、崩れにくい。あと、美容成分たっぷり入ってるしなによりパッケージもかわいい」
ありがと、翔太くんはそう言うと私にパウダーを返した。

「…翔太くんって詳しいんだね、コスメのこと」
私そんなに詳しくないから、と尊敬の念を込めてそう言ったらなぜか翔太くんは
nb「え！？え、ええっと…」
うろたえ始めた。
…？私なんか変なこと言った？
きょろきょろと周りを見回すと、康二くんと佐久間くん、あべちゃん、岩本さんは驚いた顔をしていて、深澤さんとラウールは翔太くんを見てにやにやしてる。

「…あの」
dt「翔太の妹さんが化粧品に詳しくて毎日のように実験台にされてるんだよ。翔太の肌きれいだから化粧のしがいがあるだって、妹さんに聞いたんだよ。そうだよね？翔太」
私の言葉にかぶせるようにそう言った宮舘さん。
nb「う、うん！そう！」
翔太くんがそう言うと、驚いた顔をしてた皆が一斉に少しぬるくなった飲み物に手をつけ始めた。
…どうしたんだろ？

あのあと、深澤さんたちからふっかさん、岩本くん、翔太くん、舘さんと呼ぶようにと言われ、連絡先も交換した。
今は1人電車に乗って家に向かっている。
メッセージアプリの新しい友達の欄には、4人の名前が表示されていて。
少し前までは弟とラウールの連絡先しか持ってなかったのに。
と、その時。
康二くんから『バケモノ(笑)誕生祭』というグループの招待が来た。
…バケモノ？
メンバーの欄をタップすると康二くんやあべちゃん、佐久間くんが参加している。
この3人がいるなら大丈夫か、と思い参加をタップすると続けざまにラウール、岩本くん、舘さん、翔太くんも参加した。
なぜかふっかさんだけ参加してない。
sk5月5日はバケモノ、ふっかの誕生日だから、誕生日会をやろうと思います!

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番外編に続く。