この線、越えるか、消すか。【黒尾鉄朗】 (ページ46)

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４６歩目ページ46

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どうしようかな。
ぼっくんと京治くんには会いたい。
でも、さくらちゃん…
好きな人の部屋にあがって
そこに幼なじみがあらわれたら…
あんまりいい気分はしないよね。

私も、さくらちゃんとクロの仲の良さを目の前で見なきゃいけないのはつらいけど。

……………、

さすがにあの人たちなら何もないだろうと言いきれるけど、男の子数人の中に女の子１人、さくらちゃんを居させるのもアレだし。

ごめんさくらちゃん。
あなたには、嫌な思いをさせてしまうかも。

「いくらそのメンバーでも、女の子がさくらちゃん１人だとアレでしょ。私も行くね。可愛い後輩のため、ぼっくんと京治くんに会うため！(笑)」

明るく言う
きっと研磨のことだから、私が嫌な思いするんじゃないかって、思ってくれてるはずだ。

研「！！え、ほんとに…」、、ほら、やっぱり。

私は幼なじみの関係を壊すつもりはないし
さくらちゃんの邪魔もしたくない。
私がクロを好きだと、さくらちゃんに知られるわけにはいかない。
自分がつらいのだって、我慢できる。

研磨がこの想いを知ってくれてて
私に気遣ってくれるだけで、充分だから。

ほんとにいいの？って、聞こうとしたんだろうけど、そんな研磨の言葉を遮って伝える。

「ありがと、研磨。私は大丈夫だから」

「じゃ、またあとでね！」

トン、と画面をタッチして
研磨の返事を聞く前に通話を終了した

大丈夫。

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