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ロビーへ向かうと、ちょうど自販機からコーヒーを
取り出している美勇人の後ろ姿が見えた
「美勇人」
声をかけると、ビクッと体を震わして後ろを見る
私と目が合うと少し目を丸くした
美勇人「…A??びっくりした。どうした?」
「手伝いに来たよ」
美勇人「手伝い?」
「運ぶ手伝い」
美勇人「運ぶ手伝い…?」
「みんなのジュース買ってくれてるんでしょ?」
美勇人「え?」
「え?」
何を言っているのかという表情の美勇人に
ひょっとしたら…と顕嵐の顔が頭に浮かぶ
「顕嵐が、美勇人さんが全員分のジュース
買ってくれてるから持つの手伝ってあげてって」
美勇人「はぁ!?」
「…その反応からして、嘘かな?」
美勇人「マジで初知り。俺、自販機行ってくるって
言っただけよ。アイツやべーなマジ」
「…やられた」
頭をポリポリ掻いた美勇人は、
仕方ないなと言うと後ろポッケから財布を取り出し
1000円札を自販機にいれた
ピカッと光る自販機のボタン
「…みんなに買うの?」
美勇人「あとで請求するけどな笑」
絶対にあとで請求なんかしないくせに。
ニヤリと笑うと、何がいいかな〜なんて言いながら
ボタンを押す美勇人
「…ながつは、オレンジでしょ」
美勇人「いやそこをあえてブラックコーヒーとか」
「最高でしょ笑笑」
そんなことを言いながら6人分を購入
よし、と思ったらまだお金を入れる美勇人に
首を傾げる
美勇人「Aは?」
「え?私??いや私は自分で買うよ!!
ここにいるんだから!」
慌てて財布を取り出すと、大きな手で
財布を押さえてくる
美勇人「いやジュース1本くらい奢らせてよ
何歳だと思ってんの笑」
クシャッとした笑顔に胸がドクンと高鳴った
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の - とっても、面白いです! (2020年9月12日 23時) (レス) id: 49efc44e7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:barumi | 作成日時:2020年8月16日 23時