ぼくらのきずな【気象系】 (ページ28)

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キミを愛し、守り続ける６ページ28

翔side

地縛霊を追っ払った後から、
和の様子がどうもおかしい…

いや、獣人クンの “声” を聞いてからか…

『…助けてくれて、ありがとうございました…』

和「そんなはず…」

ふと視線を和に戻せば、
お礼を述べながら “猫の獣人” が近づく

足元に視線を落とす和の足元へ行き、
黙って和を見つめている

和「…ウソ、だよね…？」

『……？』

和「人間の姿、なって、くださいっ…」

目が潤み始めた和

俺や智くんが立ち入りできない領域

和が答えを見つけるために…黙って見守ろう…

『…うん』

優しく微笑んだ “猫の獣人”

そっと目を閉じると、
身体を輝かせながら変化させた

光が収まると
10歳前後に見える男の子に変化していた

和「やっぱり…」

『…何か、変ですか？』

和「あの頃と変わってないね…、潤くん…」

『…え？』

人間の姿に変化した彼を見て、
どこか納得した表情の和

未だ泣きそうな表情は変わらない

『なんで名前を知ってるの！？ジュンに何するつもりなの！』

和「…やっぱり、まーくんだ…」

『…っ！』

和「覚えてないの…？俺、和也だよ…っ？」

“潤くん” を守るようにして、
“まーくん” は人間の姿になり立ち塞がった

そして黙って聞いていた “潤くん” は
突然、涙を流し始めた…