銀の弾丸６ ページ18
雅紀side
あのオッドアイにはどこか見覚えがあった…
あの耳障りな音にも
どこか聞き覚えがあった…
忘れられない、大切な
大切なおれの＿＿＿＿＿＿＿＿弟…
…ずっと探してたんだよ？
今までどこに行ってたの？
怖いこと、なかった？
全部全部、にいちゃんが聞いてあげる
おれも話さないといけないことがあるから…
そう思って、無我夢中で近寄った
周りの音なんて全然入ってこなかった
目の前で起こっている現実が信じられなくて…
涙で視界が滲んで
うまく足に力が入らなくて
喜びと不安に手が震えて
気がついたら、
リーダーに抱きしめられてた
そしたら急に
身体から力が抜けてった
でも声が聞きたくて
必死に名前を呼んでいた
最後に会ったときより
色が暗くなったオッドアイ
おれは、“潤ちゃん” の
オッドアイが大好きだったんだ
…お願いだから、声を聞かせて…！！
そんなおれの願いも虚しく…
智「雅紀！！」
雅「…え…？」
突然、前に出てきたリーダー
向かい合わせに
おれを抱きしめるように＿＿＿＿
そんなことを理解する間もなく…
＿＿＿＿ジジッ＿＿＿
あの耳障りな音と
智「っ、ああっ！！」
雅「リーダー！？」
リーダーの叫び声が聞こえた
何が起きたのか全然理解できなかった
智「…ううっ、くっ、くあっっ！」
雅「リーダー！」
リーダーが苦しそうに唸っていて
翔ちゃんと和もすぐ近くに来ていた
“潤ちゃん” がこんなこと
するなんて、信じられなくて
雅「っ、潤ちゃん！！」
「…っ…」
話しを聞いて欲しくて
本当の気持ちを知りたくて
必死に呼びかけた
雅「ねぇ、潤ちゃん！話しを聞いて！」
翔「雅紀…」
おれにはわかるよ
本当は、潤ちゃんの意思じゃないってこと
だからお願い
話しを聞いて…！
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作者名：雅宗 潤美 | 作成日時：2017年10月4日 19時
