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これまで、ただの生活のルーティンの中の一部でしかなかったバイトの時間が、私の生活の中で大きな一部を占めるようになってきた。
時給換算しながら働いていた1時間も、清川さん今日来るだろうかと考えると、あっという間に過ぎていく。会えなかった日には少し落ち込んで、でもまたすぐシフトに入るからと、次会える日を楽しみに過ごす事が出来た。
「え、素敵！その人彼女とか居るの？」
「え」
私がその事を話すと、リナは顔を輝かせて食い付いてきた。リナは、私の数少ない大学の友達の1人で、飲み会にもあまり顔を出さない私の傍にいてくれる奇特な人だ。
でも彼女は、所謂「恋愛脳」で大学に入って2年間でどれだけの彼氏が出来ていたか最早把握していない。そんな彼女にかかれば、私と清川さんのこのほんの少しの交流も、桃色に染め上げられるらしかった。
「いや、別にそういう恋愛的なことじゃないよ」
「えぇ、店員さんとお客さんで距離が近付いてってよく聞く話だよ？」
「でも、連絡先だって知らないし何をしている人かも知らないのに、そんな事ならないよ。それに」
「彼氏に使う時間とお金が勿体ない」
私の性格を流石に良く分かっている。リナは受け継ぐように私の言葉を先取りして言うと、綺麗なグロスの塗られた唇が弧を描く。
「でもね、A、彼氏にお金と時間を使った分だけ得られる、別のものもあるんだよ」
「別のもの」
「そう。リナは愛されてるって実感すると頑張る活力になるし、1人で寂しい時も傍に居てくれる人が居るってすごく安心する」
うっとりしながら語るリナはかなり可愛いけれど、私は彼女の話にあまりピンと来ない。私は自分自身の為に頑張る活力が湧くし、1人で寂しい時は余り無いけど、あったとしてもリナが居る。
ピンと来ていない顔の私に気が付いたリナは、それでも嬉しそうに笑った。
「でもリナは、そういうちゃんと自分を持っていて将来を見据えてるAのこと大好き」
「リナは奇特な子だなぁ」
「そう？……でもさ、自分の生活だけのためにバイトに身を捧げていたのに、そこに違う目的が生まれてきたって、リナ凄く嬉しいな」
ニコニコ笑うリナに釣られて私も笑う。確かに、生活や将来の為だけにバイトをしていた時よりもずっと、楽しく勤務している実感はある。
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parumu(プロフ) - かえる。さん» はじめまして！ありがとうございます(；＿；)♡これからも宜しくお願いします〜！！ (2022年8月28日 21時) (
レス) @page38 id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
かえる。(プロフ) - 初コメ失礼します!いつも楽しく読ませてもらっています！応援してます！ (2022年8月28日 21時) (レス) id: 06d9623eb5 (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - いぬU・x・Uさん» はじめまして！そんなふうに言っていただけて嬉しいです(；；)まだ何も起きていない平和なお話なのですが、楽しく読んでいただけると嬉しいです！ぼちぼち頑張ります〜！ (2022年8月28日 21時) (レス) id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
いぬU・x・U(プロフ) - 初コメ失礼します…！とっても素敵なお話をありがとうございます！！これからも主さんのペースで更新応援しております〜！！ (2022年8月27日 13時) (レス) @page37 id: b1951e364b (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - リーフィア推しの【タクト】さん» そうなのです、読んでいただきありがとうございます🥰 (2022年5月24日 20時) (レス) @page29 id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：parumu | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/parumu_u_62
作成日時：2022年4月23日 16時
