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「……ですので、これからも深夜帯のシフト入れて頂けますか？」
「うん、わかった」
翌日。清川さんのお名前や相手がお客様であることは一応伏せて、迎えに来てくれる人がいることを店長に伝えると、店長は直ぐに頷いた。「正直佐藤さんが入れなくなる穴は大きいなと思ってたから、こっちとしては有難いよ」と苦笑している。
頭を下げると、そばで話を聞いていた山本が「……彼氏っすか？」と眉を顰めて尋ねた。
「違う違う！知り合いがね、時間に融通効くからって」
「ふうん」
「何よ」
「何でも」
何か言いたげな顔をしている山本は、「お疲れっした〜」と私より先にコートを着込んでバックヤードを足早に出て行った。彼の釣れない様子に疑問符を浮かべつつ、私も急いで帰りの支度を始めた。
「お疲れ様でした」
「お疲れ様。その方に、よろしく伝えておいてね」
迎えに来てくれる人に相当感謝しているのか、店長は「その人にも時給あげたいくらいだな」と笑っている。私はそれに笑い返すと、急いでバックヤードを出た。
コンビニの表へ回ると、車の突っ込み防止の黄色いアーチ状のポールに腰をかけ、携帯を見ている清川さんの姿があった。心臓が分かりやすく跳ねるのを感じる。昨日と同じモッズコートに顔を埋め、その口元あたりから白い息が漏れている。長い脚が余ったように足首の辺りでクロスされているのが可愛い。
長めの前髪から、彼の目が私を捉えた。
「お疲れ様」
「あ、ありがとうございます」
「うん。帰りますか」
清川さんは携帯をポケットに仕舞うと、目を細める。お客様として接していた時から思っていたけれど、マスクをつけていても表情が分かる程、笑う度に目が細くなる彼が可愛い。
彼の言葉に頷いて、隣を歩き始める。なんだか無性に緊張してしまって、私は顔の隠れるマスクに今日ほど感謝したことはないと思う。絶対変な顔をしていると思う。
「店長に、迎えがあることを伝えたら、これからも深夜帯のシフト入れて貰えることになりました」
「あ、ほんと？良かった〜」
「私も良かったです」
「思う存分稼いで」
「はい！ばりばり働きます！」
これからもバイトを続けられることになった喜びに、ぐっと拳を握って頷き返すと、清川さんはクッと吹き出しそうになる。「佐藤さん、ちょっと変だな」とクスクス笑われた。
私は彼の笑いに恥ずかしくなりながら、慌てて拳を引っ込めた。
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parumu(プロフ) - かえる。さん» はじめまして！ありがとうございます(；＿；)♡これからも宜しくお願いします〜！！ (2022年8月28日 21時) (
レス) @page38 id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
かえる。(プロフ) - 初コメ失礼します!いつも楽しく読ませてもらっています！応援してます！ (2022年8月28日 21時) (レス) id: 06d9623eb5 (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - いぬU・x・Uさん» はじめまして！そんなふうに言っていただけて嬉しいです(；；)まだ何も起きていない平和なお話なのですが、楽しく読んでいただけると嬉しいです！ぼちぼち頑張ります〜！ (2022年8月28日 21時) (レス) id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
いぬU・x・U(プロフ) - 初コメ失礼します…！とっても素敵なお話をありがとうございます！！これからも主さんのペースで更新応援しております〜！！ (2022年8月27日 13時) (レス) @page37 id: b1951e364b (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - リーフィア推しの【タクト】さん» そうなのです、読んでいただきありがとうございます🥰 (2022年5月24日 20時) (レス) @page29 id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：parumu | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/parumu_u_62
作成日時：2022年4月23日 16時
