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クリスマスが終わり、大学も冬休みに突入して、私は久し振りに実家へ帰省した。私の実家は自営業で、定食屋を営んでいる。店の上の階に、父と母と私と妹の4人で暮らしていた。
年末、実家に戻ると、高校受験勉強真っ最中の妹が炬燵に突っ伏していた。苦笑いで「マユ」と声を掛けると「お姉ちゃあん」と半泣きだ。
「大丈夫？」
「早く遊びたい……」
「もう少しじゃん。頑張れ」
「……ちょっと休憩」
マリッジブルーだとかマタニティブルーだとか、大きなイベントを前にすると訳もなくブルーになる現象ってあるけれど、多分今マユは受験に対してそれで、度々落ち込んでいるらしい。
マユは、隣に座った私に「でもねでもね」と言いながらスマホを見せる。
「最近息抜き見つけてさ、前よりは気持ち楽に勉強に集中出来てるんだ」
「ほう」
「見て見て。この、キヨって人のゲーム実況見てるの」
「ゲーム実況」。あまりに聞き馴染みのない単語に、私は興味深くマユのスマホの画面を見る。開かれているのはYouTubeらしく、独特なタッチで描かれた猫のイラストの下に、「キヨ。」と表示されている。登録者数が300万人近く居て、凄く有名な人だと疎い私でも分かった。
マユは「んーっと、あっ更新されてる。今日は年末だから実写だ」と言いながらひとつの動画を再生し始めた。
「普段はゲーム実況してる人なんだけど、それが超くだらなくて面白くてさ」
「褒めてるの？それ」
「褒めてる褒めてる。で、時々こうして顔も出して動画を載せたりもしてるの」
ソファに4人の男の人が座った動画の画面を私に見せながら、「この人がキヨ」と指さした。
「え」
絶句する。
マユが指さした動画の中で楽しそうに笑っている男の人は、凄く清川さんに似ていた。しかも、この人の名前は「キヨ」だ。動画から聞こえてくる声も、普段より数倍テンションが高いけれど、清川さんの声とよく似ていた。
私は妙に焦りながら、何故か早くなる鼓動を抑えつつ、マユに「この人ってさ」と続ける。
「……北海道の人？」
「うん。元々北海道出身みたい。今は東京に住んでるんじゃないかなあ」
私の清川さんに対して知っている事はこの程度。「ほ、本名とかって、出してるの？」とおずおず聞くと、マユは不思議そうな顔をして「待ってね」とスマホを弄る。
「名前は諸説あるけど、苗字は清川だって書いてるよ」
「……」
コンビニの常連のお客様は、超有名ゲーム実況者でした。
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parumu(プロフ) - かえる。さん» はじめまして！ありがとうございます(；＿；)♡これからも宜しくお願いします〜！！ (2022年8月28日 21時) (
レス) @page38 id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
かえる。(プロフ) - 初コメ失礼します!いつも楽しく読ませてもらっています！応援してます！ (2022年8月28日 21時) (レス) id: 06d9623eb5 (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - いぬU・x・Uさん» はじめまして！そんなふうに言っていただけて嬉しいです(；；)まだ何も起きていない平和なお話なのですが、楽しく読んでいただけると嬉しいです！ぼちぼち頑張ります〜！ (2022年8月28日 21時) (レス) id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
いぬU・x・U(プロフ) - 初コメ失礼します…！とっても素敵なお話をありがとうございます！！これからも主さんのペースで更新応援しております〜！！ (2022年8月27日 13時) (レス) @page37 id: b1951e364b (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - リーフィア推しの【タクト】さん» そうなのです、読んでいただきありがとうございます🥰 (2022年5月24日 20時) (レス) @page29 id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：parumu | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/parumu_u_62
作成日時：2022年4月23日 16時
