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コンビニから戻って急いでレトさんと通話を繋ぐ。
「ごめん遅くなった」
『日常茶飯事だからいいよ別に』
「コンビニ帰りに雪に振られてさ」
レトさんは俺の言葉に「佐藤さん居た？」と聞いた。俺がコンビニに行ったと言う度に、コレを聞くのが恒例になっている。
「コンビニバイトの佐藤さん」。最早俺とレトさんとの間で公用語となりつつある彼女の名前。前におっさんの客との一悶着の話をした後、パソコンを直してあげた話をしただけなのだけど、レトさんにとっては俺の口から彼女の名前が出るのが面白いらしかった。
「居たよ」
『おっ！久しぶりじゃん、話した？』
「傘貸してくれた」
『えっ』
俺は、明日返すために窓際に広げて干している、水色の折り畳み傘を見ながら言った。見るからにアラサー男性の持つものでは無いデザインが、この部屋の中で妙に浮いているけれど、独身男の部屋の中にぱっと花が咲いたみたいで可愛くて笑える。
「道民だから雪でも傘ささないって言ったんだけど、雪強くなってきてるからって」
『うわぁキヨくんが女子大生に現を抜かしてる』
「全然そういうんじゃないって」
本当に、別にそういうのじゃない。でもまあ、前も思ったけれど、毎日寝て起きてゲームして飯食って動画を載せる無機質な日々の中で、彼女が居るコンビニに行くのが1種の息抜きになっている。
ここ数日、俺は相変わらず殆ど毎日コンビニに行っていたけれど、彼女のシフトと俺の来店のタイミングが合わず会う事が出来なかった。山本くんには会ったけれど、「あざーしたー」と適当な接客で別に息抜きにはならなかった。
「俺達みたいな職業ってさ」
『うん』
「変に浮世離れしてる割に、気持ち的には普通の人と同じじゃん」
『そうだね。他のYouTuberと違って、名前だけ歩いて言ってる感じはあるなぁ』
「そういう暮らしの中で、俺の事を知らないああいう普通の子と何気ない会話ができるのって、相当肩の力抜けるんだわ」
レトさんは俺の話を聞くと「いいじゃん」と返事をした。普通の仕事をしている周りの友達も居るけれど、殆ど家庭を持ってるし、俺が実況をしていると知っている。だからこそ、佐藤さんの存在は今の俺の生活の中では、唯一無二に違いなかった。
「そうだ、レトさん、大学生が使いやすくて出来るだけ安いパソコン知らない？」
レトさんは俺の言葉の意味が分かっているんだろう。ふふと笑うと「ちょっと調べてみるわ」と言ってくれた。
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parumu(プロフ) - かえる。さん» はじめまして！ありがとうございます(；＿；)♡これからも宜しくお願いします〜！！ (2022年8月28日 21時) (
レス) @page38 id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
かえる。(プロフ) - 初コメ失礼します!いつも楽しく読ませてもらっています！応援してます！ (2022年8月28日 21時) (レス) id: 06d9623eb5 (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - いぬU・x・Uさん» はじめまして！そんなふうに言っていただけて嬉しいです(；；)まだ何も起きていない平和なお話なのですが、楽しく読んでいただけると嬉しいです！ぼちぼち頑張ります〜！ (2022年8月28日 21時) (レス) id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
いぬU・x・U(プロフ) - 初コメ失礼します…！とっても素敵なお話をありがとうございます！！これからも主さんのペースで更新応援しております〜！！ (2022年8月27日 13時) (レス) @page37 id: b1951e364b (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - リーフィア推しの【タクト】さん» そうなのです、読んでいただきありがとうございます🥰 (2022年5月24日 20時) (レス) @page29 id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：parumu | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/parumu_u_62
作成日時：2022年4月23日 16時
