夢の国3 ページ28
Aside
飲み物を買って戻るとキヨくんが女子に囲まれていた。
どうしようかとそっと近づくと、彼女たちはキヨくんに携帯を向けていた。
明らかキヨくんは嫌がっているのに。
1人の手がキヨくんの腕を掴もうとした所で、私の何かがプツッと切れた。
A「そうですね、ちょっとぐらいならキヨくんの嫌がることしてもいいのかも。……でも、それならこっちもちょっとぐらいあなた達のこと晒してもいいんですよね？#迷惑ファンなんちゃって。」
女2「え？誰？」
女3「何？私たちを晒すってこと？」
A「そうですけど。…その前に私の彼氏に触らないでください。」
女1「あの、もしかして、キヨさんの彼女さんですか…？」
A「そうです。」
女1「…可愛い。」
女2「ちょ、ちょっと、嘘でしょ？彼女って…。」
女3「若くない？嘘じゃん。キヨはもっと大人が好きなんでしょ？」
私が若いから、キヨくんとは釣り合っていない、彼女はそう言っているのだろう。
それを言われてしまうと何も言えない。
キ「確かに大人のお姉さんは好きだけど、間違いなくこの子は俺の彼女だから。あと、常識ある人がいいかな。」
キヨくんが私の肩を寄せてそう言う。
まずいことになってしまったけれど、でも私ですら組んだことないのに誰かに先にキヨくんと腕を組まれるのは嫌だった。
それに、キヨくんを困らせる人には腹が立つ。
女1「ご、ごめんなさい。生でキヨさんを見れて嬉しかったです。彼女さんもキヨさんもすみませんでした！」
ぽかんとする2人に「行くよ！」と声をかけ、2人を引っ張って行ってしまった。
まだ常識のある人で良かった。
キ「……バレちゃった。」
A「…ごめん。」
キ「いや、俺が良くなかったわ。今はプライベートだからって言ったんだけど、聞いてくれなくて。…でも、Aちゃん超カッコよかったよ。」
A「そんなことないよ。私もまだキヨくんと腕組んだことないのにって思ったら口出ししちゃってた笑」
キ「嫉妬じゃん笑」
A「そうだよ、嫉妬！嫌だった！」
キ「じゃあ、腕組んで歩く？」
A「…うん。」
もしかしたら私のことが晒されてしまうかもしれない。
もしかしたら何か言われているかもしれない。
そう思うと怖いけど、でも、良くないことを良くないと言えるようになったのは、キヨくんの存在のおかげ。
A「よし！ジェットコースター乗ろ！」
気持ちを切り替え、キヨくんに笑いかけた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 76人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えぬ(プロフ) - RX-00さん» 最初から読んでくださってありがとうございます！会話部分は勢いで書いていて、私の中のキヨくんの叫びが出ちゃいました笑 これからも楽しんで頂けるように書いていきますので、ぜひ、よろしくお願いします🙇♀️ (2022年7月20日 16時) (
レス) id: 467f387b94 (このIDを非表示/違反報告)
RX-00(プロフ) - 初めまして。パート1から読んでます。キヨくんの発言する言葉ひとつひとつがキヨくんの声で脳内再生されて、毎回笑わせてもらっています！「ガッチさんにときめかないで！」が個人的に大好きです(笑) (2022年7月20日 16時) (レス) @page47 id: d76f713c2b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：えぬ | 作成日時：2022年6月5日 21時
